大人気ドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』
ドラマ『プリティ・リトル・ライアーズ』は、2010年から2017年にわたって放送された大人気ドラマ。『PLL』という略称でも親しまれている。
舞台は米ペンシルベニア州の架空の町、ローズウッド。ある日、そこで暮らす仲良しの女子高生五人組のひとりアリソンが謎の失踪を遂げる。それから一年後、残されたスペンサー、アリア、エミリー、ハンナの元に“A”と名乗る正体不明の人物から、彼女たちの重大な秘密にかかわる内容のメールが届き始める、というストーリー。
アリソン役をサーシャ・ピーターズが、スペンサー役をトローヤン・ベリサリオが、アリア役をルーシー・ヘイルが、エミリー役をシェイ・ミッチェルが、ハンナ役をアシュレイ・ベンソンが演じたことで大きな話題を呼び、彼女たちはいまやトップセレブ。「嘘と秘密」をテーマに繰り広げられるスリリングな内容と、そのストーリーをいっそう魅力的にするメインキャストの演技は、多くのファンの心を掴んだ。
そんな『プリティ・リトル・ライアーズ』はもともとアメリカの作家サラ・シェパードの小説『ライアーズ』シリーズを原作にしたドラマ。本作は、日本語にも翻訳され出版されている。実は、サラがこの小説を書くきっかけになったある出来事が、かなり衝撃的。
『プリティ・リトル・ライアーズ』誕生秘話
原作者のサラが幼い頃、近所に10代の頃に誘拐された経験を持つ、母親くらいの年齢の女性がいたという。サラの母親はそのエピソードについて何度も「あの人、誘拐されたことがあるって知ってる?」とコソコソ話しかけてきたんだそう。
その後フィラデルフィアに引っ越したサラはは、なんとここでも、幼い頃に誘拐された経験を持つ女性と知り合ったという。これらの誘拐のエピソードを知ったサラは、幼いながらにいつも誘拐されることを恐れ、誰かに連れ去られたら一体何をされ、どんなことになってしまうのだろうかと心配していたそう。
そしてこの“身近に誘拐された経験を持つ女性が複数いた”というなんともダークな記憶が、1人の少女が失踪したことをきっかけに始まる『プリティ・リトル・ライアーズ』の物語のヒントになったというわけ。
ちなみにアメリカで見知らぬ人に誘拐される21歳未満の人数は、2010年以降、毎年約350人ほどだとFBIによって報告されている。同国は誘拐事件に対する警戒心が高く、地域で誘拐が発生すると「アンバーアラート」というものが発令されて地域住民に情報提供を呼びかけられる。アンバーアラートは災害と同レベルの強い効果を持つ警報で、誘拐事件の迅速な対応に役立っているという。(フロントロウ編集部)