営業再開後にオープン予定の「新エリア」とは?
現在、新型コロナウイルスの感染拡大防止のために臨時休園しているフロリダ州オーランドにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート(以下ディズニーワールド)に、“マスクなし”で過ごすことができるリラクゼーションエリアを設けるプランがあることがわかった。
今年5月にいち早く営業再開に踏み切った上海ディズニーランドでは、ゲストにマスク着用と社会的距離の維持を義務付けており、このルールはこれから営業が再開されるアメリカや日本、フランスのディズニーランドでも適用されることになる。
しかし、日本や中国などのアジア圏では、新型コロナウイルスによるパンデミックが発生する前から、いわゆる“マスク文化”が定着していたが、長い間、アメリカではマスクは主に医療従事者がするもので、“一般の人がするものではない”と考えられてきた。新型コロナウイルスの感染拡大によって状況が変わり、一部の州で外出時のマスク着用が義務付けられるなど、マスク文化が定着してきているようにも思えたが、実際はまだ拒否反応を示している人も多いよう。
しかも、近所に買い物へ出かけたり、散歩に出かけたり、短時間の着用なら我慢できるかもしれないが、ディズニーランドではどのゲストも長時間滞在することが予想される。となると、食事をする時以外はずっとマスクをして過ごさなければならないわけだが、ディズニー側はアメリカのディズニーパークですべてのゲストにそれを強いるのは難しいと考えているようで、その救済策として挙がったのがマスクフリーゾーンだったよう。
まだ公式な発表はおろか、具体的にどういったかたちのものになるのかも明かされていないが、歓迎する声がある一方で「本当に大丈夫なの?」とその安全性を疑う声も。というのも、新型コロナウイルスに感染した人のなかには、ほとんど体調に変化がない無症状の感染者が一定数いると言われているから。そういった人たちが、入園前の体温チェックなどをくぐり抜けてマスクフリーゾーンに足を踏み入れたら、無意識のうちにウイルスをばらまくことになる。もちろんゲストが安心して利用できるように、マスクフリーゾーンをオープンするにあたって万全を期すことが予想されるが、不特定多数の人が集まるディズニーランドだけに不安の声があがるのはしょうがない。
ちなみに、ディズニーワールドは、現地時間7月11日にマジック・キングダムとアニマル・キングダム、7月15日にエプコットとハリウッド・スタジオの営業を再開することを発表している。また、長らく再オープンの目処が立っていなかったカリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランドも、州や市の認可が正式に降りた場合、65年前にディズニーランドが開園したのと同じ7月17日からディズニーランドとディズニー・カリフォルニア・アドベンチャー・パークの営業を再開する予定だという。(フロントロウ編集部)