Tinderで62%が性的指向を選択、ジェンダーの選択も拡大予定
Z世代に広く支持されているソーシャル系マッチングアプリ「Tinder(ティンダー)」では現在、9 つの性的指向(ストレート、ゲイ、レズビアン、バイセクシャル、アセクシャル、デミセクシャル、パンセ クシャル、クィア、クエスチョニング)から、自身の性的指向を選択してプロフィールに表示させることができる「オリエンテーション(性的指向)機能」が一部の国で導入されている。
日本を含む多くの国に順次拡大していく予定の同機能。すでに導入されている7ヵ国(アメリカ、カナダ、イギリス、アイルランド、インド、オーストラリア、ニュージーランド)では、2019年6月の導入から1年が経ち、62%のメンバーが性的指向を設定していると、今回ティンダー社が発表した。その中でも、社会課題への意識が高く、多様性と包含性に対して偏見にとらわれない自由な考えを持つと言われる Z 世代(18〜25 才)のメンバーは、ミレニアルやX 世代のメンバーに比べて性的指向を設定する割合が20%多く、「クエスチョニング&ストレート」というように、複数の性的指向を選択する人が37%多いという。
さらにティンダーでは、このオリエンテーション機能に続いて、今後、自身が自認するジェンダーを選択できる「モア・ジェンダー(自認する性) 機能」の導入拡大も予定している。2016 年に LGBTQ 支援団体の協力を得て開発されたこの機能では、30 種類以上の性から、自分に該当する、あるいは近いものを選び表示させることができる。現在この機能はアメリカ、イギリス、カナダ、フランス、スペイン、ドイツ、オーストラリア、インドで導入されており、それらの国では、26歳以上のメンバーと比べて、Z 世代のメンバーの方が、この機能をより活用している傾向にあるとのこと。
このような機能について、ティンダー社は、「Tinder は、オリエンテーションとモア・ジェンダーの導入によって、LGBTQ コミュニティを含むすべてのメンバーが 自分らしさに誇りを持ちながら、新たな可能性を広げる出会いへの扉を開くことにつながると信じています。すべての人のありのままの姿が尊重される世の中になり、メンバーが新たな可能性を発見していけるよう応援していきます」としている。
さらにティンダー社のCEOエリー・セイドマンからは、「ありのままの姿でいることは全ての人が持つ権利であり、それは真の自分を表現することから始まると考えています。その理由からこの度、オリエンテーションとモア・ジェンダーの拡大を決定しました。Tinder のメンバーの約半数を占める Z 世代は、世の中がより包含的になることを願っている世代と言われており、この度のオリエンテーションとモア・ジェンダー機能の拡大が、その一助となることを願っています。これらの機能を世界中の人にお届けできることを楽しみにしています」というコメントが届いた。
世界中で毎日2,600万以上のマッチを生み出している世界最大級のソーシャル系マッチングアプリTinder®では、近年、多様性や安全性の向上といった、ユーザーがより自分らしく、より安心してアプリを使えるための取り組みが急速に拡大しており、新たに注目されている。世界各国でプライド月間が祝われた6月最後の週に公開された今回の発表からは、今後もティンダーにおいて多様性に対する取り組みが拡大していくであろうことが分かる。(フロントロウ編集部)