エミネムがキッド・カディとリリースした新曲「The Adventures of Moon Man & Slim Shady」でマスクを着けない人々を批判した。(フロントロウ編集部)

エミネムがキッド・カディとの新曲をリリース

 エミネムが7月10日にラッパーのキッド・カディとの新曲「The Adventures of Moon Man & Slim Shady」をリリースした。

 アニメーションのリリックビデオも合わせて公開されている同曲で、エミネムとキッドは様々なトピックに言及。新型コロナウイルスが未だ収束していないなかで、マスクを着けずに外出する人々についても言及していて、エミネムは次のようにラップしている。

「俺たちの半分は終末世界のゾンビみたいに歩いてる
残りの半分はただムカついてるだけ
マスクを着けようとせず、ただ嘲笑ってくるんだ
そうやってお前らは感染するんだよ
そいつらが使ったカゴを俺も使った
お前らの咳のせいで俺は棺桶の中だ」

 エミネムは真面目に感染対策をしている人々がいる中で、マスクを着けようとしない人々がいることに言及し、彼らの咳のせいで自分たちまで「棺桶」に入ると強い表現でラップし、マスクを着けない人々を非難している。

 「The Adventures of Moon Man & Slim Shady」のリリックビデオはこちら。

アメリカではマスクが社会問題に

 エミネムがラップしているように、アメリカではマスクを着けない人々が一定数存在しており、一つの社会問題になっている。ドナルド・トランプ大統領が公の場でマスクを着けていなかったことなどを理由に、マスクを着けないという人々や、マスクを着けることは「個人の自由」や政治的信条に反するという理由で、マスクを着けないという選択をしている。

 アメリカではこれまで、多くの著名人が人々にマスクを着けるよう呼びかけており、先日、トム・ハンクスがマスクをしないような「クソ野郎にはなるな」と言葉を選ばずに警告したほか、『ジュラシック・ワールド』シリーズでクレアを演じたブライス・ダラス・ハワードが、『ジュラシック・パーク』の名台詞を引用してマスク着用を呼びかけるなどしている。

 一方、頑なに公の場でマスクを着用してこなかったトランプ大統領もようやくマスクの安全性に気がついたのか、現地時間7月11日にワシントン郊外のウォルター・リード軍病院を訪問した際、初めて公の場にマスクを着けて登場した。

画像: ウォルター・リード軍病院を訪問したトランプ大統領。

ウォルター・リード軍病院を訪問したトランプ大統領。

 「病院という、場合によっては手術台から降りたばかりの兵士や人々もいるような場所では、マスクを着けることは素晴らしいことだと思う。私はマスクに反対したことはない。ただ、相応わしい時間や場所というのはあると思う」とトランプ大統領は今回のマスク着用について記者会見で語っている。

 アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、アメリカでは現地時間7月12日に6万2,918人の新規感染者が確認されるなど、依然として感染が広がり続けている。(フロントロウ編集部)

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