トム・ハンクスがマスク着用の重要性を訴える
今年3月、新型コロナウイルスに感染していることが発覚し、約3週間にわたる治療の末に回復した俳優のトム・ハンクスが、米Peopleのインタビューで外出の際にマスクの着用を拒む一部の人たちについて「恥を知れ」と怒りを露わにした。
映画の撮影のために滞在していたオーストラリアで、妻のリタ・ウィルソンとともに新型コロナウイルスへの感染が発覚したトムは、幸い軽い症状だったこともあり、隔離施設で数週間過ごしたあとアメリカへの帰国が許された。
まだワクチンや治療薬のない未知の病原体である新型コロナウイルスについて、「明日を迎えるために、今、私たちができることはこの3つしかない。マスクをつけること。ソーシャルディスタンス(社会的距離)を守ること。手を洗うこと」と提言したトムは、「どれも簡単なものだ。もし、このとても基本的な3つのことを実践できない人がいるとしたら、私はこう思う。『恥を知れ』と。“クソ野郎”にはなるな。流れに従って、自分のやるべきことをやるんだ。いたって単純なことだよ」と言うと、続けて車を運転する際のルールを例に挙げ、「運転中はスピードを出しすぎない。ウィンカーを出す。歩行者をはねない。(外出時のマスク着用と同じく)一般常識だ」と厳しい口調で語った。
現在、日本と同じくアメリカでも徐々に経済活動が再開され、大勢の人たちが“元の生活”に戻りつつあるが、トムが指摘したように、外出時のマスク着用を拒否する人や、ソーシャルディスタンスなどの感染予防策を無視した行動を取る人が多いことが問題視されており、シンガーのビリー・アイリッシュも英GQのインタビューで危機感ゼロで生活する一部の人たちのことを、「ものすごく強い怒りを感じる。感染力が高いという点を考えると、なおさらね。みんな本当に身勝手だと思う」と痛烈に批判していた。
ちなみに、トムは新型コロナウイルスに感染した際の自身の症状について、「10日間ほど調子が悪いが日が続いたけど、幸運なことに命に関わるようなものではなかった」と説明している。万が一に備えて、つねに医療関係者が滞在している隔離施設に入所していたが、トムも妻のリタも一度も容体が急変することなく退所の日を迎えることができたそう。(フロントロウ編集部)