ジョニー・デップの護衛担当が、ジョニーの元妻アンバー・ハードから、喧嘩の末に彼女がベランダから投げ捨ててしまったジョニーのスマホを捜索して欲しいと依頼された際のエピソードについて、法廷で証言した。(フロントロウ編集部)

ジョニー・デップのスマホを元妻がバルコニーから投げ捨てる

 映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』などで知られる俳優のジョニー・デップが、自身を「Wife Beater(妻を虐待する者)」と呼んだイギリスの大衆紙The Sunを発行するNew Group Newspapersを名誉毀損で訴えている裁判で、27年間にわたり、ジョニーのセキュリティーチームの一員として働いていたという人物がイギリス・ロンドンにある高等法院に提出された証人陳述書を通じて証言。

 2016年4月、ジョニーと元妻で俳優のアンバー・ハードの間で勃発した、離婚への決定打の1つとなった激しい争いの翌日の様子について、自身の記憶を語った。

画像: ジョニー・デップのスマホを元妻がバルコニーから投げ捨てる

 2人の大喧嘩の現場となったのは、当時一緒に暮らしていたロサンゼルス市内にあるジョニーの自宅。

 スターリング・ジェンキンスという名の、主にジョニーの自宅建物の警備を担っていたという男性スタッフは、ジョニーとの口論の末、怒りにまかせてジョニーのスマホをバルコニーから投げ捨てしまったというアンバーに頼まれ、建物の周囲を捜索したという。

 「私が建物に入ったところ、アンバーから、その前夜にジョニーの携帯電話と、それが入っていた財布をバルコニーから投げてしまったと説明されました」と、アンバーから、まだ建物の周囲にあるかもしれないジョニーのスマホを探してほしいと頼まれたことを振り返ったスターリングは、ジョニーのスマホがアップル社製のiPhoneだったことから、『iPhoneを探す(Find My iPhone)』という捜索機能を利用して協力。

 「『iPhoneを探す』アプリは、ジョニーのスマホはバルコニーの下の通りのどこかにあると示していました」としながらも、最初はなかなか見つけることができなかったと明かした。


意外な人物の手に…「代価」を支払って買い戻す

 そこで、スターリングは、通りにいた数人のホームレスたちに、スマホを見かけたり、拾ったりしなかったかと聞き込みを行なってみることに。

 すると、3時間あまりの捜索の末、あるホームレスの男性がジョニーのスマホを持っていることを認めたものの、返してもいいが、代価を支払って欲しいと要求されたという。

 スターリングは、陳述書の中で「彼は、425ドル(約4万5千円)とチキンタコス3個、ポテトチップス2袋、りんご2個、ボトル入りの水4本と引き換えにスマホを返してくれました」と、現金と食糧を渡して、ホームレスの男性からジョニーのスマホを取り戻したと証言した。

 ちなみに、ベランダから投げられたジョニーのiPhoneが破壊されずに機能していたか否かは、陳述書では明らかにされていない。

画像: 高等法院前で取材陣に囲まれるジョニー。

高等法院前で取材陣に囲まれるジョニー。


アンバーの顔には傷はアザなどは無かった

 アンバーがジョニーのスマホを外へ投げ捨てたとされるのは、アンバーが友人たちを招いジョニーと暮らす自宅で30歳のバースデーパーティーを開いたの夜のことだった。

 この日、ジョニーが650億円超の資産を失ったことを報告し、その件の対応に追われていたことでパーティーに遅刻ことががきっかけで、2人が大喧嘩をしたことは、ジョニーとアンバーの双方が認めているが、この際、アンバーは、ジョニーからシャンパンのボトルを投げつけられたり、髪を掴まれるといった暴行をくわえられたと主張。

 ジョニーはこれを断固として否定しており、逆にアンバーに強烈なパンチをお見舞いされたことや、翌朝、夫妻のベッドにアンバーと彼女の友人たちの仕業によるものとみられる、排泄物が残されているのが使用人により発見されたと証言している。

画像: 裁判に臨むアンバー。

裁判に臨むアンバー。

 アンバーは、自身に向けられた疑惑を真っ向から否定し、一貫して自身が被害者であると主張しているが、前出の警護スタッフのスターリングは、大喧嘩の翌日に起きたジョニーの“スマホ紛失事件”以外にも、陳述書内で重要な証言をしている。

 それは、ジョニーとの喧嘩の際に暴力を振るわれたと主張しているアンバーの顔や体には、暴行されたような痕跡は見受けられなかったということ。

 スターリングは、自身が翌朝ジョニーの自宅建物に到着しアンバーと対面した際には、ジョニーは、もうその場を後にしていたとしたうえで、「アンバーの顔や体には傷やアザはありませんでした」と証言。

 アンバーがその日、友人たちと連れ立ってコーチェラ・ミュージック・フェスティバルに出かけた際に送迎や護衛を担当したことを明かしながら、道中、アンバーがジョニーが自分の誕生日に出席しなかったことに対して何度も怒りを口にしていたのは耳にしたが、「彼女がジョニーから家庭内暴力を受けたと話したり、ほのめかしたりするのを耳にした事はありません」とも断言した。

 スターリングは「彼女は週末中ずっと遊びまわっており、友人たちと一緒に、ほとんどの時間をコーチェラで酩酊状態で過ごしていました」とも語っており、アンバーは駐車場で「少なくとも1回は嘔吐していた」と彼女の酩酊ぶりを回顧。「明らかに脱水症状に陥っていた」といい、彼女のためにジンジャーエールとクラッカー、スポーツ飲料などを入手しなければならなかったと、アンバーの応急処置にあたったことも明かした。

 スターリングは、ジョニーに関しては、彼が「アンバーに対していかなる暴力を振るう様子も断じて見たことがありません。もしくは、アンバーがジョニーの虐待により負ったと主張している傷跡やアザ、怪我についても見たことがありません」と擁護。「ジョニーとアンバーの口論を目撃することはありましたが、それらの状況において、ジョニーは受け身のように見えましたし、彼女が居る場所から離れたいといった様子でした」と証言している。

画像: アンバーの顔には傷はアザなどは無かった

 ジョニーがNew Group Newspapersを名誉毀損で訴えている裁判では、アンバーとの離婚裁判のとき以上に、生々しい写真や証言が飛び交っており、激しい泥仕合が繰り広げられている。

  被告であるNew Group Newspapersが擁するThe Sunは、2018年4月に、ジョニーがアンバーにDVをはたらいたと報じているが、ジョニー側はDVの事実はなく、アンバーがウソをついていると主張。被告側の証人として出廷しているアンバーは、ジョニーが薬物や酒に溺れていたことや、激高して暴力を振るうことがあったという証言をバックアップする判断材料として、ジョニーがコカインや酒、麻薬を使用する際に使う道具がテーブルの上に無造作に並べられた写真や床やソファーで爆睡するジョニーの無防備な姿を撮影した写真などを提出している。

 スターリングの陳述書が読み上げられた英現地時間7月16日には、彼のほかにも2名のセキュリティスタッフがジョニー側の証人として出廷、または、陳述書にて証言。そのうちの1人が提出した、ジョニーがアンバーによる暴力によって負ったとされるアザなどを写した写真が公開された。(フロントロウ編集部)

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