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映画『トップガン』で主人公マーヴェリックの相棒だったグース。その可愛らしいコールサインがつけられた理由を、グース役のアンソニー・エドワーズが明かしていた。(フロントロウ編集部)

※この記事には映画『トップガン』のネタバレが含まれます。

新作控える『トップガン』

 アメリカ海軍パイロットのエリート養成学校、通称“トップガン”に所属する、エースパイロット候補生の挫折と栄光の日々を、瑞々しい青春&ラブストーリーで描き出した映画『トップガン』。1986年に公開され、日本でも空前の大ヒットを記録した本作は、主演のトム・クルーズを一気にハリウッドのスターダムの頂点へと押し上げた名作でもある。

 2020年12月25日には34年ぶりの新作である『トップガン マーヴェリック』の公開が決定。新型コロナウイルスの影響により当初公開が予定されていた7月から、約半年の延期を経て、待望の上映となる。

 新作にはトムがマーヴェリック役として続投、アイスマン役のヴァル・キルマーも参加している。『トップガン マーヴェリック』でトム演じるマーヴェリックは、しばらく表舞台から遠ざかっていたものの、かつて輝かしい功績を打ち立ててきたその腕を見込まれ、トップガンの教官として重要なミッションを任命され、帰還するという役。

マーヴェリックの大切な相棒、グース

 1986年に公開された映画『トップガン』には、マーヴェリックの相棒役として、優しく陽気なレーダー要員の“グース”が登場した。アンソニー・エドワーズ演じるグースは、温和な顔つきと口髭が特徴的な男性で、メグ・ライアン演じる妻のキャロルとその息子を愛するパパでもあった。ちなみにグースという名前は彼の任務上のコールサインで、本名はニック・ブラッドショウという。

画像: プレミアでのアンソニー・エドワーズ

プレミアでのアンソニー・エドワーズ

 しかしグースは物語中盤に不慮の事故で死亡。彼の死にショックを受け自責の念にかられたマーヴェリックは、それまでの好戦的な飛行スタイルから一気に自信をなくし、弱腰になった。

 高慢だった態度から一変、落ち込み悩むマーヴェリックは、あるとき怖気づいて戦闘領域から逃げ出し、パニック状態に。しかしそこで彼を救ったのもまた、グースだった。マーヴェリックはグースの形見であるドッグタグを握りしめ、その名を呼び、再び大空に舞い上がった。

“グース”というコールサインの由来

 そんな、映画『トップガン』に欠かせない存在であるニック・ブラッドショウのコールサインは“グース”。ちなみにコールサイン とは、部隊内での愛称のようなもの。

画像1: “グース”というコールサインの由来

 “グース”とはガチョウのことで、日本で言うガン(雁)を家畜にした生き物。ヨーロッパでは広く食用の家畜として飼育されており、体重が重くほとんど飛ぶことはできないという。ガーガーと鳴いて騒ぎ、知性をあまり感じさせないという理由から寓話や喩えでは「愚か者」や「詐欺などの被害者」として描かれることが多い。とはいえ、実際には賢い動物。

 『トップガン』でニック・ブラッドショウがそんな鳥と同じ“グース”と呼ばれるようになったエピソードについて、グースを演じたアンソニー・エドワーズは米EWでこう明かした。

画像2: “グース”というコールサインの由来

 「グースは昔、飛行機のエンジントラブルに遭遇したときに、壊れていないエンジンを選び間違え、壊れている方のエンジンを起動させたんだ」「その結果、飛行機は水中に落下してめちゃくちゃになったから、“グース”という名前になったんだ。Silly Gooseが由来なんだよ」と説明した。

 アンソニーが言うSilly Goose(シリー・グース)とは、英語で「おばかさん」という意味。これはガン(雁)が持つ「愚か者」というイメージから誕生したフレーズで、ニック・ブラッドショウには過去にそんな大失敗があったため、グースというコールサインがついたというワケ。

 映画『トップガン』に登場するキャラクターには、グース以外にも様々なコールサインがある。アイスマンやスティンガーなど、個性豊かなコールサインの裏側にも、意外な物語が隠されているかもしれない。(フロントロウ編集部)

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