『オーメン』
映画『オーメン』の心霊現象は、ホラー映画好きには有名なお話。1976年に公開された本作は、頭に「666」という数字の形をした悪魔の子、ダミアンの周りで次々に起こる怪死事件を描いている。本作のセットでは、不可解な事故が多発。スタッフが乗っていた飛行機が雷に打たれたり、宿泊していたホテルが爆撃にあったり…。この他にもまだまだ恐ろしい事件がたくさんあるけれど、映画撮影後は、特殊効果担当のジョン・リチャードソンとそのアシスタントであるリズ・ムーアが共に交通事故に遭い、リズは首が切断されるという悲劇が起きた。ちなみにジョンは、本作で“首が切断されるシーン”の撮影担当だった。
『死霊館』
『死霊館』は、2013年に公開された、映画『アクアマン』などを監督したジェームズ・ワンによるホラー映画。アメリカに実在する有名な心霊研究家のウォーレン夫妻が一番怖かったという事例をもとに描かれている。本作は、ある土地に引っ越してきたペロン一家が超常現象に悩まされ、ウォーレン夫妻に相談するところから始まる。撮影中には、ペロン一家を演じた俳優たちがいた場所だけに突然の突風が吹いたり、ジェームズがオフィスで遅くまで働いていた時に“気配”を感じたり、犬が家の中の“何か”に向かって吠え続けたりと、クルーや俳優の背筋を凍らせる出来事が度々起こったという。
『悪魔の住む家』(2005)
1979年に公開されヒットした映画『悪魔の棲む家』のリメイクで、マイケル・ベイ率いるプラチナム・デューンズが制作に携わった本作。実在の幽霊屋敷を舞台に起こる数々の怪現象を描いた本作は、撮影が始まる前に現場の近くの海に死体が上がり、撮影を始めるまでにかなりの時間がかかってしまったという。さらに、やっと撮影が始まったかと思うと、主演のライアン・レイノルズやその他のスタッフが毎朝午前3時15分に目が覚めてしまうという謎の現象が。実はこの時間、映画の元になった殺人事件が発生した時間と全く同じ。
『アナベル 死霊館の人形』
本作は、映画『死霊館』の前日譚でもある、呪いの人形を描いたホラー映画。本作のセットで監督のジョン・R・レオネッティは、満月の夜、撮影中のセットで3本の指で埃をなぞった痕跡を発見したそう。3本指は、映画に登場した悪魔と同じ。また、ある日の撮影では、電気が落下してきて殺される役の俳優の頭上に、セットの電気が落下してきたとプロデューサーのピーター・サフランが明かしている。
『クロウ/飛翔伝説』
本作の主演は、カンフー映画で有名なブルース・リーの長男であるブランドン・リー。非常に恐ろしいことに、ブランドンは本作の撮影中、セットで事故死した。なんと、銃撃のシーンを撮影しているとき、偽物の銃弾の先端に金属がついていたため、普通なら貫通することのない腹部を貫通したという。『クロウ/飛翔伝説』は、ハロウィンの前夜、悪党たちによって婚約者ともども殺されたロックシンガー、エリックが死者の魂を冥界へ導くカラスに蘇らされるというストーリー。このような不可解な事故は撮影の最初から発生しており、初日にあるスタッフが身体のほとんどを火傷してしまうという大怪我に見舞われていた。
『ポゼッション』
2012年公開の映画『ポゼッション』は、映画『ナイトウォッチ』のオーレ・ボールネダルが監督を務め、映画『スパイダーマン』シリーズで知られるサム・ライミがプロデュースしたホラー作品。悪魔が閉じ込められた木箱「ディビューク」の周りの人々が、次々に不幸や死に見舞われるという恐ろしいストーリー。ドラマ『スーパーナチュラル』などのホラー作品に出演している主演俳優のジェフリー・ディーン・モーガンは、『ポゼッション』に出るまで一度も怪奇現象にあったことはなかったが、本作撮影中、突然密室で風が吹いたり、電球が割れたりと、奇妙な出来事を経験し、すっかり恐怖に陥ったそう。なかでも1番の怪現象は、保管庫の中に保存されていた木箱が発火し、火事になったということ…。
『ポルターガイスト』
『ポルターガイスト』は、1982年に公開された作品で、監督は映画『悪魔のいけにえ』のトム・フーバー。そして脚本を務めたのは、『ジョーズ』や『シンドラーのリスト』のスティーヴン・スピルバーグ。ある一家を襲う怪奇現象を描いた本作は、6歳で主人公を演じた子役のヘザー・オルークが12歳の頃出演した『ポルターガイスト3』撮影直後に急死。1作目でヘザーの姉を演じたドミニク・ダンも映画公開後すぐに元カレに殺害された。そんな本作で使われている骸骨の小道具は、なんと本当の骨。制作時にスティーヴンがプラスチック製のものを使うよりも安いといったため、本物が使われたそう…。
撮影現場で身の毛もよだつ怪奇現象が発生した映画は、他にも数多く存在する。気になる人は、暑い夜が涼しくなるようなホラーストーリーを是非チェック。(フロントロウ編集部)