ナタリー・ポートマンらが女子サッカーチームを立ち上げ
女性の人権や、男女間または人種間の賃金格差などについて声をあげてきたナタリー・ポートマンは、2018年の元日に始動したセクハラの撲滅を訴えかける「Time’s Up」のメンバー。Time’s Upには、これまで黙殺されてきたセクハラや性差別、虐待などを「もう見て見ぬふりをするのは終わりにしよう」という力強いメッセージが込められており、ナタリーはハリウッドだけでなく、男女格差があるスポーツ界にも目を向け、アメリカのサッカー連盟に女性選手たちに対してふさわしい報酬を払うべきということを訴えかけてきた。
アメリカのサッカー男子代表チームがワールドカップでの優勝が0回なのに対して、女子代表チームは4回も優勝を経験。しかしながら、女性選手は男性選手の3~4割程度しか給与が支払われておらず、男女間に大きな賃金格差がある。ちなみに2016~2018年におけるアメリカサッカーチームの試合からの収益は、女子チームの方が男子チームより約2億円多かった。
スポーツ界でも賃金格差をなくすためにナタリーらは闘っており、ついにはロサンゼルスを拠点にする女子サッカーチームを持つことを発表。まだ正式にチーム名は決まっておらず、現在はWFC LA/エンジェルシティと呼ばれており、このチームは、テニスプレイヤーであるセリーナ・ウィリアムズの夫で海外の人気提示版サイトRedditの共同設立者であるアレクシス・オハニアンが出資者として名を連ね、俳優のジェシカ・チャステイン、セリーナ、アメリカ・フェレーラ、ジェニファー・ガーナー、エヴァ・ロンゴリア、ウゾ・アブダ、アメリカ女子代表の元選手らが設立者となっている。
プレスリリースでは「今日私たちはオーナーシップの過半数を女性が持つグループを発表できることに興奮しています」「スポーツは人々を結びつけるとても楽しい方法であり、これは、社会とプロの世界の両面で、女性アスリートに目に見える変化をもたらす力を持っています」と、これまでの歴史上はじめて、設立者の過半数が女性というチームを立ち上げることを明かした。
また、ナタリーはインスタグラムでも「ロサンゼルスでナショナル・ウィメンズ・サッカー・リーグを発表できることほど興奮することはない」「オンやオフのフィールドでポジティヴな変化をもたらすことが待ちきれない!」とコメントして、サッカーチームの宣伝動画をアップ。
ナタリーやハリウッドを代表する俳優らが立ち上げたサッカーチームが始動しはじめるのは2022年。男女の賃金に格差があるスポーツ界にどんな変化をもたらすのだろうか。
(フロントロウ編集部)