メットガラの歴史に残る、リアーナの「ド派手衣装」
2020年は新型コロナウイルスというパンデミックの影響でやむなく中止となってしまったものの、毎年5月の第1月曜日にニューヨークにあるメトロポリタン美術館で開催されるファッション界最大級の祭典「メットガラ」。
セレブたちがその年ごとのテーマを独自に解釈し、奇抜で煌びやかな衣装でレッドカーペットに登場する同イベントは、ある種の現実逃避を楽しめる名物行事としていまや世界中の人々を楽しませている。
そんなメットガラでセレブたちが披露した豪華なルックのなかでも、ひと際ド派手でインパクトのある装いとして、今もなお語り継がれているのが、2015年にシンガーのリアーナが着用したイエローの巨大なガウンドレス。
中国・北京出身のデザイナー、グオ・ペイ(Guo Pei)が手がけた通路を塞ぐほどの大きさの荘厳な円状のガウンドレスは、美しいと絶賛される一方で、ネット上では「ピザの生地みたい」「卵焼きみたい」とさまざまなインターネット・ミーム(※)が誕生した。
It’s not delivery, it’s #Rihanna at the #MetGala. pic.twitter.com/jGLS16HlMM
— tommy lei (@my_belonging) May 5, 2015
Rihanna showed up like a poured omelette pic.twitter.com/fFDmxYhTXj
— Edward Nigma (@Directorgawd) May 5, 2015
※ネット上で流行するネタ画像などの総称。
リアーナが当日の本音を振り返る
ファッション的な観点から見ても、ネタにされまくるという意味でも、世間の話題を独占したリアーナのこの年のドレス姿は、2015年のメットガラを代表する1着となり、同イベントを主催する米ファッション誌Vogueが発売したメットガラの特集号の表紙を飾るほど高い評価を得た。
しかし、リアーナ本人は、あの日、グオ・ペイによるガウンドレスを着てメットガラのレッドカーペットに立つのが不安でたまらなかったという。
つい先日、米Accessとのリモートインタビュー応じたリアーナは、あのドレスを着たメットガラ当日の心境について、こんな風に語った。
「(あのドレスを着て)車から降りるのがものすごく怖かったのを覚えてる。『これは、やりすぎ』って感じてた。走る車の中からレッドカーペットを見ていたら、みんなちゃんとしたドレスを着てたし…。『やばい、私、まるでピエロみたいじゃん。みんなに笑われちゃう。やりすぎた』って思ってた」
それでも、最終的には、「もうしょうがない。行くっきゃない!」と腹を括って会場入りしたというリアーナ。
結果オーライだったものの、ネット上に出回ったいくつものインターネット・ミームには爆笑したようで、思い出し笑いをしながら「あの、フライパンに卵焼きが乗ってるみたいなやつとか、ヤバかったよね!」と楽しそうに話した。
レッドカーペットでは、ポーカーフェイスでクールに決めていたものの、じつは動揺しまくっていたとは、スーパースターのリアーナもやはり一人の人間。
ちなみに、あのドレスを着て車に乗るのはひと苦労だったようで、リアーナは、今回のインタビューの中で、車に乗り降りするための手順をスタッフたちと事前に決めて、練習したことも明かしていた。
もしも来年は、無事メットガラが開催されるとしたら、毎年世間をあっと驚かせるルックを披露しているリアーナが、どんな着こなしを見せてくれるのか楽しみ。(フロントロウ編集部)