口紅をチークに使う、これって安全?
メイク好きなら知っている人も多い、口紅をチークの代用として使うメイクテク。リップとチークの色味を統一した“ワントーンメイク”や使い切れない口紅を有効活用する方法として、広く親しまれている。
しかし、唇に使うことを想定されて作られた「口紅」を肌に塗っても、本当に大丈夫なの?
そこで、認定皮膚科医でありニューヨークの皮膚科クリニック「アンティエーレ・ダーマトロジー」の創設者でもあるメリッサ・レビン医師が、口紅をチーク代わりに使うことが肌にどう影響するのか、米メディアSkincare.comで解説した。
肌荒れの原因になる恐れがある
レビン医師によると、口紅をチーク代わりに顔に塗る行為は、肌の観点からみると、あまりオススメできないそうで、場合によっては、“ニキビ”や“肌荒れ”などの肌トラブルを引き起こす可能性があると明かした。
その理由について、レビン医師は「口紅には、ミツロウ、キャンデリラワックス、オゾケライトなどのさまざまな“ワックス”と、鉱物油、ココアバター、ペトロラタム、ラノリンなどの“油脂”から作られる」と話し、これらの口紅の原料は、毛穴を詰まらせやすく、ニキビや黒ずみの原因になりかねないと説明。
さらに、レビン医師は「皮膚科の用語には“化粧性ニキビ”、つまり化粧によって引き起こされるニキビというものが存在する」と、敏感肌でなくても化粧品が刺激になる可能性はゼロではないとも忠告した。
とはいえ、そのニキビや肌荒れが、寝不足やストレス、栄養バランスの乱れによって起きているのか、化粧品によって起きているのかを判断するのは難しい。
これらのニキビを見極める方法として、レビン医師は「口紅をチークとして使用した後、頬に新しいニキビが現れた場合は、すぐに使用を中止し、ニキビが解消されるか確認してみて」と、肌の様子を観察するようアドバイスした。
どうしてもチークとして使いたい!
口紅がニキビの原因になることもあるけれど、かといって「絶対に使ってはいけない!」ということもないと話すレビン医師。
どうしても口紅をチークとして使いたい場合、レビン医師は「重ための乳液やクリームファンデーションなど、毛穴を詰まらせるコスメと一緒に使うのは避けて」と助言。また、頬に使用する前に口紅の先端をティッシュで拭ったり、アルコール消毒したりすることも、ニキビの原因となる細菌を最小限に抑えるのに効果的だと話している。
最後に、レビン医師は、「チークとして何を使うにしても、メイクによるニキビを防ぐためには、一日の終わりにしっかり落とすことが重要」と、肌に優しいミセラーウォーターやクレンジングバームで洗顔するよう呼びかけた。
皮膚科医から学ぶ、メイクテクの意外な落とし穴。肌トラブルが心配な人は、口紅ではなくリップとチークの両方に使える「リップチーク」に切り替えるのもアリ。(フロントロウ編集部)