娘と同じ名前の楽曲「デイジーズ」に込めた思い
8月28日に通算5作目となるニューアルバム『スマイル』のリリースを控えているケイティ・ペリーが現地時間8月26日、新型コロナウイルス禍で医療体制の整っていない地域に暮らす妊婦や新生児を支援するためのページをユニセフのサイトに立ち上げて、俳優で婚約者のオーランド・ブルームとの間に、2人の間では第1子となる女の子を出産したことを発表した。
女の子の名前が「デイジー・ダヴ・ブルーム(Daisy Dove Bloom)」という名前であることも合わせて公表されており、ケイティが今年5月にリリースしたシングル「デイジーズ(Daisies)」と同じ名前(※“Daisies”は、“Daisy”の複数形)だったことが判明した。ケイティはデイジーちゃんを出産する前、新作『スマイル』のリリースに先駆けてオフィシャルインタビューに応じており、そのなかでアルバムにも収録されている「デイジーズ(Daisies)」に込めた思いを明かしている。
「Daisy」は日本語で花のヒナギクを意味する言葉なのだけれど、楽曲「デイジーズ」において「Daisy」が象徴しているものについて訊かれたケイティは、次のように回答した。
「この曲は『デイジーズ』というタイトルだけど、変な話、花のことを歌っているわけではないの。花について歌っているような、甘く楽しい歌じゃない。『デイジーに埋もれるまで』という英語の言い回しには、実は『埋葬されるまで』という意味があって、別の言い方をすれば、 『息絶えるまで』っていうことなんだけど。私は最後の一息まで、自分を偽らずにいよう、そして誰に何を言われようと、自分の夢や目的に忠実であり続けようと、そう思ったの。自分で決めたことならね。つまり『デイジーズ』は、どんな障壁があろうと諦めず乗り切ろう、と歌っている曲で、それから、誰かが自分のSNSに何かを書いてきても、耳を貸すのはよそうっていう歌でもある。誰かから、『あー、無理だね。そんなに大きな夢を抱いても、大き過ぎて無理だよ』って言われたり、背景にある世界や文化について何か言われたり、『そんな風になれると思うなんて、何様のつもり?』とか言われたりしたところで、どうして無理なのか、なぜ私たちでは駄目なのか、自分では分からない。私はずっとそう思っていたの。『どうして私じゃ駄目なの?』って。 私には特にこれといった(特別な)バックグラウンドはなかったけど、でも、私が素質と声を授かったことは間違いない。とにかくこの曲は、人が新しい夢を描く時にぴったりなサウンドトラックになっていると思う」
「デイジーズ」をファーストシングルに選んだ理由
「デイジーズ」はアルバム『スマイル』からのファーストシングルとしてリリースされたのだけれど、ケイティはインタビューのなかで、同曲をファーストシングルに選んだ理由についても言及している。ケイティによれば、「デイジーズ」は「アルバム全体の基盤」になっているような曲だそうで、次のように語っている。
「『デイジーズ』を5作目のファーストシングルに選んだのは、この曲がアルバム全体の基盤となっているからだと思う。アルバム全体の土台になっていると言えるかな。収録曲は全体としてバラエティに富んでいるんだけど、そのうちの75%は、『立ち直る力』についてや、『励まし』、『希望』、『喜び』といったメッセージを込めたものになっているの。(『ティーンエイジ・ドリーム』に収録されている)『ファイヤーワーク』や、(『プリズム』に収録されている)『ロアー』のような曲も数曲ある。そんな中でも、『デイジーズ』は、アルバム全体の方向性を完璧な形で打ち出しているなと思ったの。この曲に決めて良かったと思ってる。楽しくてノリのいい曲を選ぶのもアリだったかもしれないけれど、今の世の中に必要なのは、そういったものではないと思うから」
ケイティは妊娠による身体的/心情的な変化がアルバムに影響を与えたことも同じインタビューの中で明かしており、デイジー・ダヴちゃんを妊娠したことが、シングル「デイジーズ」を含め、アルバムの1つのテーマになっているはず。明日8月28日にリリースされる『スマイル』の音と歌詞に、耳をすませてみて。(フロントロウ編集部)