長文メッセージでチャドウィックの死を惜しむ
MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の映画『ブラックパンサー』で主人公のブラックパンサー/ティ・チャラを演じた俳優のチャドウィック・ボーズマンが亡くなったことをうけて、同作品に悪役エリック・キルモンガー役で出演していた俳優のマイケル・B・ジョーダンが自身のインスタグラムに長文メッセージを投稿した。
マイケルのコメントの全訳。
「一生懸命、言葉を見つけようとしてるけど、どの言葉も今の僕の気持ちとは程遠いものばかりだ。君と過ごしたすべての時間を振り返っている。すべての会話、すべての笑い、ぶつかりあったすべての瞬間、すべてのハグ…何もかも全部。
もっと時間があったらいいのに。
最後に話した時、君は僕に“僕たちは永遠につながっている”と言ったね。その言葉の真意がわかった今、僕にとってますます意味のあるものになった。まだ僕がこの業界に足を踏み入れて間もない頃、16歳でドラマ『オール・マイ・チルドレン』に出演していた時から、君は僕のために道を切り開いてくれた。君は僕により良い人間になること、目的を大切にすること、そしてレガシー(遺産)を残すことを教えてくれた。君が知っていたかどうかはわからないけど、僕はずっと君の背中を追い、君からたくさんのことを学び、君の偉大な姿に勇気づけられていた。
もっと時間があったらいいのに。
君がこの世界に与えてくれたすべてのもの。君が僕たちに見せてくれたヒーローと伝説。それらは僕たちのなかで永遠に生き続ける。でも、何よりもツラいのは、君が真のヒーローで伝説であったことを今になって思い知ったことだ。君がすべてをかけて愛したものをもう見失うことはないだろう。君は自分の家族、友人、仕事、スピリット(魂)をとても大切にしていた。子供たち、コミュニティ(地域社会)、そしてカルチャー(文化)や人情も。それから、僕のこともつねに気にかけてくれたね。君は僕にとって兄も同然だ。でも、君が生きているあいだにそれを伝えることも、花束を贈ることさえもできなかった。
もっと時間があったらいいのに。
僕たちが愛し、尊敬する人たちと一緒に過ごせる時間は限られているということを、これまで以上に強く感じている。君の正直さ、寛大さ、そしてユーモアのセンスと素晴らしい才能を恋しく思うだろう。君と同じシーンを撮影できなくなると思うと寂しい。僕は残りの人生を君の生き方に捧げる。君のように優雅で勇気があって、後悔のない人生を送るつもりだ。
『彼(チャドウィック)は僕にとっての王かって?』『ああ、そうだ』
兄弟よ、どうか安らかにお眠りを」
『ブラックパンサー』の他の共演者やマーベル俳優たちが続々と追悼コメントを発表するなか、しばらくのあいだ、沈黙を貫いていたマイケル。米Entertainment Weeklyに関係者が語った話では、マイケルはチャドウィックの訃報を知って、ひどくショックを受けていたそうで、すぐにはコメントできないほど憔悴しきっていたという。
『ブラックパンサー』では対峙する役柄だったが、ともにハリウッドで活躍する黒人俳優として、同じ志を持つ同志でもあった2人の深い絆を示す「僕たちは永遠につながっている」という最後のやりとりに、ファンからは感動の声が集まっている。(フロントロウ編集部)