俳優のチャドウィック・ボーズマンの訃報に接し、彼の功績を称えて、ディズニーが運営するテーマパークに映画『ブラックパンサー』をテーマにした新エリアを作って欲しいと俳優のウーピー・ゴールドバーグがツイッターを通じて懇願。このアイディアに5万人以上が賛同している。(フロントロウ編集部)

ディズニーのテーマパークに「ワカンダ」エリアを新設して欲しい

 結腸がんとの約4年間の闘病の末にこの世を去った俳優のチャドウィック・ボーズマン(享年43歳)。人知れず勇敢に病と闘い、苦しむ姿を世の中に見せることなく旅立って行った彼の訃報に世界中が悲しみに暮れるなか、映画『天使にラブソングを…』などで知られるベテラン俳優のウーピー・ゴールドバーグが、ウォルト・ディズニー・カンパニーにあるリクエストをした。

画像: ディズニーのテーマパークに「ワカンダ」エリアを新設して欲しい

 それは、同社が世界各国で運営するディズニーランドやウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートといったディズニー・パークに、チャドウィックの代表作である『ブラックパンサー』をテーマにした新エリアを建設して欲しいというもの。

 「ディズニーランドやワールドの新企画の建設に携わっている人たちへ。『アナと雪の女王』に関するエリアはもうこれ以上いらないから、その代わりに“ワカンダ”を作ってくれませんか。お願い、ディズニー・ワールド&ディズニーランド、どうかチャドウィックの名のもとにワカンダを建設して」

 すでにフランスにあるディズニーランド・パリ内にて建設が進められている人気アニメーション映画『アナと雪の女王』の世界観をテーマにしたエリアをアメリカ国内のパークにも建設する必要はないので、チャドウィックの功績を称えて、彼が演じた『ブラックパンサー』の主人公ティ・チャラが統治した架空の王国「ワカンダ」を再現したエリアを作って欲しいとリクエストしたウーピー。

 この提案には、記事執筆時点で5万7千人を超えるユーザーが「いいね」して賛同。コメント数も9千件を超えるほどの反響を呼んでいる。


ワカンダ・エリアの新設の可能性は? 

 チャドウィックが亡くなったことを受けて、再びVOD(※)チャートのトップに返り咲いている映画『ブラックパンサー』は、ご存知の通り、ディズニー傘下のマーベル・スタジオが製作した作品。

※視聴者が観たい時に様々な映像コンテンツを視聴することができるサービス「ビデオ・オン・デマンド」の略。おもにDisney+(ディズニー・プラス)などの動画配信サービスを指す。

 カリフォルニア州にあるディズニー・カリフォルニア・アドベンチャーでは、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)作品をテーマにした新エリア「アベンジャーズ・キャンパス」が建設中

 2020年夏のオープンを予定していたが、同パークでは新型コロナウイルスの影響により休園が続いており、工事も一時ストップしたため、アベンジャーズ・キャンパスのお披露目もおあずけとなっている。

「アベンジャーズ・キャンパス」の一画の完成イメージ。

 アベンジャーズ・キャンパスはその名の通り、おもにMCUのヒーローたちが大集結する映画シリーズ『アベンジャーズ』の世界観が体験できるアトラクションが目白押しとなるが、公式発表では、「『ブラック・ウィドウ』や『アントマン&ワスプ』、『ドクター・ストレンジ』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『アイアンマン』といった作品のほかに、『ブラックパンサー』のワカンダや『マイティ・ソー』に登場するアスガルドといった王国からのヒーローたちにも遭遇できる」と説明されているため、チャドウィック主演の『ブラックパンサー』のキャラクターもフィーチャーされているよう。

画像: ワカンダ・エリアの新設の可能性は?

 『ブラックパンサー』のみのエリアを作るとなると、さまざまな懸念事項が発生しそうだが、すでにマーベルを主軸にしたアベンジャーズ・キャンパスが着工しているという点では、今後、たとえ規模は小さくとも『ブラックパンサー』に焦点を当てたエリア、もしくはアトラクションを作る計画が実際に浮上したとしても、違和感は無さそう。

 『ブラックパンサー』に登場する架空の王国ワカンダは、アフリカのどこかに存在する技術的に優れた王国。運動エネルギーを吸収し、溜めて力に変えることができるブラックパンサー・スーツをはじめ、映画では俳優のレティーシャ・ライトが演じるティ・チャラの妹で、スゴ腕の科学者であるシュリが筆頭となって開発した磁力で動く交通機関や、通信手段や傷口の治療などにも使われるキモヨ・ビーズという特殊な玉といった画期的で革新的な道具が次々と生み出されている。

 科学の力で発展したフューチャリスティックなワカンダの世界観を表現したエリアが誕生するとしたら、かなり面白いものとなりそう。

 じつは、ディズニーのテーマパークに『ブラックパンサー』エリアを誕生させて欲しいという声は、チャドウィックの逝去やウーピーによる提言以前から、作品ファンたちの間で上がっていた。

 このアイディアに関して、署名運動などは今のところ発足されておらず、ディズニー側はリアクションを見せていないが、過去には、世論やファンたちの署名運動が後押しとなり、スプラッシュ・マウンテンのテーマ改変が決定したという前例がある。

 30代半ばでようやくブレイクするという遅咲きながら、素晴らしい作品をいくつも遺し、とくに黒人ヒーローを主役に迎えた初のマーベル映画『ブラックパンサー』では、社会に大きなインパクトを与えたチャドウィック。そんな彼の思い出をディズニーのテーマパークに刻むというアイディアは、決して悪くない。(フロントロウ編集部)

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