![画像: 『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』は「Z世代らしさ」がいっぱいのドラマ!](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2020/09/10/52e34ce81542b1c74e913c2419a3470502a2cd61_xlarge.jpg)
ドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』とは
2006~2008年に社会現象になったテレビ映画シリーズ『ハイスクール・ミュージカル(通称HSM)』の舞台を現代に置き換え、ディズニー公式動画配信サービスDisney+ (ディズニープラス)
オリジナル作品として制作されたドラマ。『HSM』を見て育った現代の高校生たちが、『HSM』のミュージカルを企画するという設定。米辛口批評サイトRotten Tomatoesでは、『HSM』やドラマ『glee/グリー』よりも高評価を獲得し、早くもシーズン2の制作が決まっている。
『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』はZ世代らしさがあちこちにある!
1. メインキャストにLGBTQ+
日本では1クラスに1~4人いると言われているLGBTQ+(*)。だからこそテレビでは、社会に普通に存在するそんな彼らのストーリーも多様に描くことが求められている。
『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』では、カルロス(Carlos)というLGBTQ+のキャラクターがメインキャストとして登場。しかもLGBTQ+キャラクターにありがちなお飾り的な役ではなく、同級生とのロマンスもしっかり描かれる。
![画像: ドラマのショーランナーであるティム・フェデリーは、自分が若者だった時代にはなかった、“自分がなりたい自分になる”という自由な思いが現代の若者に強くあると感じ、それをドラマで表現したいと米Los Angeles Timesに語った。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2020/09/10/0aa33e86c03fee4f597fd93b21a204a31f7d7b64_xlarge.jpg)
ドラマのショーランナーであるティム・フェデリーは、自分が若者だった時代にはなかった、“自分がなりたい自分になる”という自由な思いが現代の若者に強くあると感じ、それをドラマで表現したいと米Los Angeles Timesに語った。
さらに、そんなカルロスを演じるのは、ゲイであることをオープンにしている21歳のフランキー・ロドリゲス。カルロスはアメリカのファン投票では主演2人に次ぐ人気3位にランクインしており、ディズニーがエンタメ界に、新たな人気LGBTQ+キャラ&俳優を誕生させた!
※電通ダイバーシティ・ラボのLGBT調査2018より。
2. Z世代らしいシーンがサラッと登場
『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』が多様性の取り入れ方においてテレビ界をリードしていると言える理由は、LGBTQ+の存在や、彼らを受け入れること、女性の権利に興味を持つことなどを、“当たり前のこと”として描いているから。
![画像: ジョシュア・バセット演じるリッキーは、LGBTQ+のアライであることが分かるプライドTシャツを愛用。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2020/09/10/80430755849183ab28de6c8b643677344250adde_xlarge.jpg)
ジョシュア・バセット演じるリッキーは、LGBTQ+のアライであることが分かるプライドTシャツを愛用。
生徒のひとりが最近話題のテーマであるインターセクショナル・フェミニズ(*)について友達とカジュアルに話していたり、主人公のリッキー(Ricky)がLGBTQ+を称える「PRIDE」と描かれたトップスを着ていたり、もうひとりの主人公ニニ(Nini)の両親が同性カップルだったりと、そういった演出やシーンがさらっと登場する。
これはもちろん、こういったテーマが“普通”である、“普通”であるべきだというメッセージを込めたもの。小さく見えて、テレビ界では新しい、インパクトある取り組み。
※インターセクショナル・フェミニズム:女性と言っても女性ならば全員が同じではなく、人種・年齢・宗教・経済的状況・セクシャリティなどその他の要素がからみあうことによってそれぞれ状況が異なる、さまざまな差別や不平等は交差しているという考え方。
3. 代表曲がエンパワーメントソング
歌とダンスで楽しめる『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』の代表曲と言えるのが、ニニ(Nini)役オリビア・ロドリゴが書き下ろした曲「All I Want(オール・アイ・ウォント)」。
永遠の愛を求める女の子のラブソングは、同時に、「私が救われなくちゃダメな女の子だとでも思ってるのかな?」「あなたに歩み寄るつもりがないなら/そんな愛のために頑張るつもりはない」と、自分を安売りはしないという強く自立した気持ちと共に歌われている。
このエンパワーメントあふれる歌詞と美しいバラードが支持され、同曲は、米シングルチャートBillboard Hot 100にランクインし、TikTokでも流行。ちなみに、米ディズニーの公式YouTubeチャンネルで公開されている「All I Want」のMVは手話つき。こんなところも、多様性を重要視する『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』らしい。
4. ジェンダーは関係なし!シャーペイ役は男性
『HSM』のミュージカルを企画するという設定の『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』で、シャーペイ役のオーディションを受けるのは、セブ(Seb)という男子学生。先生は一瞬驚くけれど、気にする同級生はいない。そんなところは、ジェンダーやセクシャリティに対する理解が広がっている現代らしい。
![画像: セブ役を演じるジョー・セラフィーニは現役大学生。自身のことはバイセクシャルだと公言している。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2020/09/10/c16d82b85173e89e2acfa1a6f8c94c8636f8c63e_xlarge.jpg)
セブ役を演じるジョー・セラフィーニは現役大学生。自身のことはバイセクシャルだと公言している。
オリジナルでアシュレイ・ティスデイルが歌った「Stick to the Status Quo」をパワフルに歌い上げる、セブ役のジョー・セラフィーニのパフォーマンスにも注目して。
5. 演劇部はダサくない
ひと昔前は“演劇オタク”はダサいというイメージがあったけれど、テレビ映画『HSM』やドラマ『glee/グリー』、さらにはディズニープラスで配信されている『ハミルトン』のようなミュージカル作品の大成功を経て、今や、ミュージカルはメインストリームで愛されている花形ジャンル。
『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』で、女子も男子も目をキラキラさせながらミュージカル活動に取り組んでいるところからも、ミュージカルが現代においてどれだけ受け入れられているのかが見て取れる。
![画像: 5. 演劇部はダサくない](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783100/rc/2020/09/10/60da57a07874f6d3881cc9c3dfe896529a9431e3_xlarge.jpg)
ドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』は、ディズニーがグローバルで展開する月額700円(税抜)の定額制公式動画配信サービスDisney+ (ディズニープラス)で全10話が独占配信中。
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Photos: © 2020 Disney
※歌詞の日本語はフロントロウ編集部による訳。