ダニエル・クレイグが『007』の公開延期について語る
人気スパイ映画『007』シリーズの25作目で、過去5作にわたって主人公のジェームズ・ボンドを演じてきたダニエル・クレイグの卒業作として話題を集める映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』。
前作から約5年ぶりの続編となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、第62回グラミー賞授賞式で、史上最年少、女性として初めて主要4部門を獲得したビリー・アイリッシュが主題歌を担当することでますます勢いをつけていたが、2021年4月へと公開が延期になることが先日発表された。
じつは『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、もともと2019年に公開される予定だったが、当初監督を務める予定だったダニー・ボイルと制作陣がクリエイティブ面で意見がぶつかり、キャリー・フクナガに監督が交代。そのため当初の予定より公開が1年遅れ、2020年4月に延期。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、公開が約7ヵ月後ろ倒しにされ日本では11月20日に公開される予定だった。
多くのファンは11月の公開を心待ちにしており、映画館では予告編が流れ出し、いよいよ公開が約1ヵ月後に迫ってきたというタイミングで3度目の公開延期を発表し、公開時期が約1年ずれることに。
3度目の正直で11月に公開されることを期待していた矢先の出来事だったので、落胆するファンは多かった。この3度目の延期についてダニエル自身はどう思っているのか。ダニエルはシリーズ第1作目である『007 ドクター・ノオ』が公開され、ジェームズ・ボンドの日となった10月5日にジミー・ファロンが司会を務める米トーク番組『ザ・トゥナイト・ショー』にリモート出演し、その思いを語った。
ダニエルは番組で次期ボンドに向けたメッセージなども送っていたけれど、『007』シリーズの卒業作である『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の4度目の公開が延期になったことについては「この出来事(新型コロナウイルス)は僕たちよりもはるかに大きい。僕たちは人々に正しく安全な形で映画を見に行って欲しいだけなんだ。僕たちは世界中で同じタイミングで公開したい。だから今は正しい時期ではないんだ。4月2日が僕たちの日になるように願っている」と公開を延期したことは正しい判断だったと語った。
実際、映画館がまだ閉鎖されている場所もあるため、2020年公開予定だった大作映画は、ほとんどが2021年以降の公開へと延期されている。今はただダニエルにとっての最後のジェームズ・ボンドとなる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』が2021年4月に公開できるように祈るしかない。
(フロントロウ編集部)