フュリオサ大隊長の起源描くスピンオフ作の主役が発表
ジョージ・ミラー監督による2015年の大ヒット映画『マッドマックス怒りのデス・ロード』の前日譚となるスピンオフ映画『Furiosa(フュリオサ/原題)』の一部キャスティングが米Deadlineを通じて発表。
オリジナル作で俳優のシャーリーズ・セロンが演じた、誇り高きシタデルの女性大隊長フュリオサの若き日を、2016年のサイコスリラー『スプリット』や今年8月に米公開された『X-MEN』シリーズ最新作の『ニュー・ミュータンツ』で鮮烈な印象を残した若手注目俳優のアニャ・テイラー=ジョイ(24)が演じることがわかった。
スピンオフ作『Furiosa』はその名からしてわかるように、フュリオサが主人公の作品。彼女の起源や、『マッドマックス怒りのデス・ロード』で俳優のトム・ハーディーが演じた元特殊警察警官隊隊員の“マックス”ことマクシミリアン・ロカタンスキーと出会う以前の物語が描かれる。
ヒーロー映画のスターたちも出演
詳しいストーリーはまだ謎のベールに包まれているものの、『Furiosa』には、『マイティ・ソー』や『アベンジャーズ』といったMCU(※)作品で雷神ソーを演じたクリスヘムズ・ワースとDCコミックス映画『アクアマン』や『ウォッチメン』に出演し、現在制作中の映画『マトリックス4』にも出演するヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世が出演することも発表された。
※マーベル・シネマティック・ユニバースの略
『マッドマックス 怒りのデスロード』 の舞台となったのは、核戦争後の未来。環境が汚染され、生存者達は物資と資源を武力で奪い合い、文明社会が壊滅した中で生きる主人公マックスの人生と、彼とタッグを組むことになるフュリオサの姿が描かれた。
砂漠の中で魔改造された車両を乗り回す暴走族や退廃的な世界観、それでも希望や怒りを失わずに突き進む登場人物たちや圧倒的な存在感を放つ悪役、ド迫力のカー&バイクアクションシーンが、多くのファンの心を掴み、同年のハロウィンには、『マッドマックス』をテーマにした仮装を楽しむ人が続出したほどの社会的ヒットとなった。
スピンオフの制作が告知された際には、若き日のフュリオサ役は、どんな役でもモノにしてしまうカメレオン俳優のシャーリーズに、ぜひ続投して欲しいとの声が上がっていたが、スピンオフは別の役者が起用されるだろうと言われていた。
シャーリーズは、スピンオフ作では自身がフュリオサを演じない可能性について、「受け入れるのがキツかった。私はジョージを本当に尊敬してる。彼と『怒りのデス・ロード』を作ってみてさらにその気持ちが強まったと言える。彼はすべてを把握してる人。彼には幸せしか願ってない。でも、もちろん心は痛い。あのキャラクターが好きだったし、彼女を作り出すのに参加できたことをすごく嬉しく思ってる。彼女のことはずっと忘れないし、愛しい思い出なの。そして当然、あの物語が続くのを見たかった。でももし彼(ジョージ)がそっちの方法で進むべきだと考えているのであれば、信頼する」と、2020年7月に行なった米HollywoodReporterとのインタビューで本音を語っていた。
ミラー監督は、『マッド・マックス』シリーズは、『Furiosa』のほかにももう1作、スピンオフもしくは続編となる作品の制作が計画されていることを米Indie Wireに明かしており、そちらの作品の進捗状況も気になるところ。
映画『Furiosa』の公開予定時期や撮影開始の日程は、現時点では明かされていない。(フロントロウ編集部)