『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』では、大量のコカ・コーラが重要な役割を担っていた!(フロントロウ編集部)

『007』のアクションシーン

 6代目ジェームズ・ボンドであるダニエル・クレイグの最後の出演作となる007シリーズの25作目『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、現在のところ2021年4月に公開予定。敵のサフィンをラミ・マレックが演じ、ダニエルから007のコードネームを引き継ぐキャラクターは黒人女性のシャーナ・リンチが担うなど、多くの点からファンの注目を集めている本作。

 当然のことながらアクションシーンも期待されており、これまでにイギリスやジャマイカ、イタリアなどで撮影が行なわれてきた。ジャマイカでの撮影中には、足を滑らせて複雑な体勢で転んだダニエルが足首を負傷し、軽い手術を受けるという出来事も。そして、さらに危険なアクションシーンをダニエル代わりにこなしたスタントダブルのポール・エドワーズのために、ある対策を行なったことを、スタント部門のボスであるリー・モリソンが英Total Filmに明かした。

ダニエル考案のバイクスタントの対策

 イタリアのマテーラで行なわれた撮影では、ポールがバイクに乗って約97キロを出し、約8メートルの斜面に着地したり、約18メートルの壁をジャンプしたりするシーンがあったという。その撮影の前にリーと電話で話していたダニエルは、より安全なスタントのためにあるアイディアを考案したそう。リーはその内容についてこう振り返った。

「マテーラにコカ・コーラをスプレーするために、6万ユーロ(約740万円)近く使ったよ。滑りやすい地面にコカ・コーラをスプレーするのに、かなりの時間をかけた」

 砂糖を多く含むコーラが乾くとベタベタするのは、子供時代を過ごした大人なら誰でも分かるのでは? そのトリックを使って地面をベタベタにし、バイクの着地がより安全に行なえるようになったそう。そのコーラのために使われた金額は約740万円。そして740万円分のコーラの量は、なんと3万リットル超え!

画像: マテーラで撮影されたバイクシーン。

マテーラで撮影されたバイクシーン。

画像: ダニエル考案のバイクスタントの対策

 どれだけ広範囲にそのトリックを施したかは分からないけれど、当時マテーラでは、そこかしこでコーラの匂いがしたであろうことが想像できる。イタリアでの撮影では、ダニエルが額に血のりをつけているところが目撃されており、スタントは無事に行なわれたけれど、ストーリーのうえではジェームズ・ボンドがケガをするよう。

画像: マテーラの撮影現場でのダニエル。

マテーラの撮影現場でのダニエル。

 ちなみに、本作がダニエルの最後の作品であることから、次期ジェームズ・ボンドについて様々な予想が立てられている。しかしプロデューサーのバーバラ・ブロッコリは、「1度に1人としか恋をすることができない。映画が公開されしばらく経ったら、その時に将来のビジネスについて取りかからなければならない。しかし、今のところはダニエル以外のことは考えられない」と、英Total Filmに語っている。(フロントロウ編集部)

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