衰えぬ肉体でファンを驚かせたリンダ・ハミルトン
映画『ターミネーター』シリーズでサラ・コナー役を務めたリンダ・ハミルトンは、2019年11月8日に公開された映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』で28年ぶりにサラ役に復帰し、衰えぬ肉体を見せたことで話題になった。
『ターミネーター:ニュー・フェイト』は1991年公開の『ターミネーター2』の正当な続編で、おなじみ“T-800”役のシュワちゃんことアーノルド・シュワルツェネッガーや、サラの息子のジョン・コナー役を務めたエドワード・ファーロングが出演。さらに、シリーズの生みの親であるジェームズ・キャメロンも制作に参加し、大ヒットとなった。
映画『ターミネーター2』は現在でもなお世界中で衰えぬ人気を誇っており、米辛口批評サイトRotten Tomatoesで94%という高い観客スコアを保っている。リンダはそんな名作で、ある怪我を負っていたことをご存知だろうか。
『ターミネーター2』で生涯残る怪我
映画『ターミネーター2』で素晴らしい演技を披露したリンダは、実は本作の撮影で負った怪我の後遺症に今でも悩まされているという。
問題のアクションシーンは、ジョンとT-800がサラを監禁から解放するためにペスカデロ警察病院に到着したときに発生する。2人はサラを助け出し、敵のT-1000に追われながらエレベーターで逃走。しかしT-1000は容赦無くエレベーターに突撃し、3人に迫る。
T-800がT-1000の攻撃に銃で応戦し、エレベーターの中での銃撃戦となったそのとき、事件は発生した。なんと、リンダはそのシーンで耳栓をし忘れて、ショットガンやハンドガンの音をもろに聞いてしまった。もちろんそれらは本物の銃ではないけれど、かなりの音がするそう。
リンダによると、両耳ではないにしろ、少なくとも片耳は現在でも難聴に悩まされているという。撮影当時リンダは演技ではなく本気で痛がっていたそうだけれど、誰も気がつくことはなく撮影が再開されたと英Blockbusterのインタビューで明かされた。
リンダは、「実弾ではなく、弾丸の代わりとして小さな爆竹が使われていたのは知っていた。その何かが誤射されて、破片か何かが当たったんだと確信していたの。凄まじく激しい音だった。あれは一生忘れない。だから床に崩れ落ちてしまったわけだけど、『ヤバイ、誰も気づいてない。誰も止まってない』って思ったから、立ち上がって銃を持ち上げて(演技を)続けたの」とコメント。実はあの膝をついて倒れたシーンが、本当の痛みによるものだった。
T-1000といえば、映画『ターミネーター』シリーズの中でも非常に恐ろしい敵のひとり。T-1000を演じたロバート・パトリックは、主人公たちを追いつめるT-1000の「怖さ」を演出するため、まばたきを一切しなかったという伝説をもつ。そんなキャラクターに追いかけられたサラ、ジョン、T-800の逃走シーンは真に迫るものがあったけれど、まさかこのような裏話があったとは。(フロントロウ編集部