実業家のイーロン・マスク氏と音楽家のグライムスの第1子X Æ A-XII君が、生後5カ月にして、母グライムスの作曲をお手伝い。その仕上がりが、癒しの極み。(フロントロウ編集部)

X Æ A-XII、0歳にして作曲を手伝う

 テスラ社やスペースX社のCEOを務めるイーロン・マスク氏とミュージシャンのグライムスの子供として2020年5月に誕生したX Æ A-XIIといえば、一体どう読んだらいいのか分からない、難解な名前が話題に。

 まるでSF映画に登場するアンドロイドかのような、近未来的な名前の呼び方には諸説あり、グライムスは「エックスエーアイエートゥエルブ」、マスク氏は「エックスアッシュエートゥエルブ」と、「Æ」の部分に関しては、両親とも異なる発音をメディアに明かしているが、とりあえず、ファーストネームは「X(エックス)」ということで定着しつつある。

 誕生直後から注目を浴びることとなったXが、今度は、生後5カ月にして、母グライムスのAI(人工知能)を使った「子守歌」の作曲をお手伝いして、世間の度肝を抜いている。

 カナダ出身のグライムスは、近未来的でカテゴライズ不可能な独特の作風で知られており、作曲からエンジニアリング、パフォーマンスのすべてを自らこなす唯一無二のサウンドクリエイター。

画像: X Æ A-XII、0歳にして作曲を手伝う

 X君の誕生により母となったグライムスは、癒しの音楽アプリEndel(エンデル)とのコラボで「AI Lullaby(AIララバイ)」と題した子守歌を発表したのだが、その名の通り、AI(人工知能)を用いて作られたというこの楽曲には、Xも協力したという。


従来の子守歌とは一線を画す癒しの音楽が誕生

 Endelは、天気や時刻、心拍数など様々なインプットをもとに、あらゆるシーンに合わせて心と身体が没入できるヒーリング音を自動生成してくれるアプリ。AIが作成した“癒しの音楽”を聴くことで、脳へのストレスを軽減したり、集中力をアップしたり、睡眠の質を向上したりといった効果が期待できるという。

 自身もEndelの利用者だというグライムスは、一般的な子守歌は「クリエイティブ面で言うとイケてない」と考えており、赤ちゃんにとって、音楽への最初の導入が「意味のないゴミみたいな音なのは嫌」、ありきたりな子守歌は「赤ちゃんへの侮辱」という考えから、Endelと提携して独自の子守歌の制作に着手したと米New York Timesに説明。

 「赤ちゃんにだって好みはある」という観点から、Xにさまざまな音を聴いてもらい、Xの反応を見て楽曲に音を盛り込んでいったという。

 「最初のバージョンは、鋭いベルの音が多すぎて、(Xが)泣き出したりしてカオスだった」とグライムス。何度か改良を重ねたところ、「Xがもっと笑ったり反応を見せてくれた」という。

 Xのピュアな直感を反映して出来上がった「AI Lullaby」がコチラ。

 加工されたグライムスの歌声や笑い声などが含まれる楽曲は、おしゃれで近未来的な華やかさもあるが、確かに癒しを感じる幻想的な仕上がりとなっている。これを延々と聞き続ければ、リラックス&安眠できそう。

 グライムスいわく、Xはフランシス・フォード・コッポラ監督による1979年の戦争映画『地獄の黙示録』がお好きだそうで、「過激なアートに興味がある」のだそう。0歳児に戦争映画を見せるのは、ちょっと…と気が引けてしまうが、グライムスは「ただ純粋に好きみたいだし、とくに問題があるとは思ってない」と、まだ物心がついていないXにアートの1つとして見せる分には、悪影響をおよぼすことはないと考えているよう。

 天才肌の音楽家グライムスを母に持ち、希代の敏腕実業家のマスク氏を父に持つXは、やはり生まれながらにして、独特な感性を持っているということなのだろうか。将来がとても楽しみ。(フロントロウ編集部)

記事では当初、イーロン・マスク氏とグライムスの子供X Æ A-XIIについて“息子”と記載していましたが、グライムスがYouTubeのライブ配信のなかで“子供のジェンダーは子供自身が決めるもの”と語っていたため、ジェンダーを限定しない書き方に修正しました。

This article is a sponsored article by
''.