『スター・ウォーズ』のスピンオフドラマ『マンダロリアン』
大人気SF映画シリーズ『スター・ウォーズ』の世界を舞台に、1983年に公開された映画『スター・ウォーズエピソード6/ジェダイの帰還』から5年後、新銀河共和国の手が行き届かない地で活動する孤独なガンファイター、マンダロリアンを主役とした物語を描くドラマ『マンダロリアン』。
ディズニープラス(Disney+)で配信が始まって以来、世界中の『スター・ウォーズ』ファンたちを夢中にさせ、現在はシーズン2まで配信済み。本作は、主人公であるマンダロリアンはさることながら、おなじみのキャラクター、ヨーダと同じ種族の通称“ベビー・ヨーダ”ことザ・チャイルドが圧倒的なかわいさで人気を呼んでいる。
そんな『マンダロリアン』は、『スター・ウォーズ』初のドラマシリーズながら、素晴らしいクオリティでその世界観を表現していることでも知られているけれど、その中で、なんと400回以上もの撮り直しが行なわれたシーンがあることをご存知だろうか。
『マンダロリアン』で400〜500回も撮り直ししたシーンとは?
映画『マンダロリアン』で400〜500回にもわたる取り直しが行なわれたのは、シーズン1フィナーレの、アーマラーが戦うシーン。
普段アーマラーを演じているのは、ドラマ『メンタリスト』などで知られるエミリー・スワローだけれど、そのシーンは戦闘を伴うため、スタントダブルが使われた。その役を担ったのが、映画『デアデビル』でエクストラ役などを務めたローレン・メアリー・キム。彼女は、約20秒の間に5人のストーム・トルーパーを片手で連れ出したあのアツいシーンで、なんと400〜500回もの撮り直しを行っていたことを、Corridor CrewのYouTubeチャンネルで明かした。
ローレンは、「今までで最も過酷な戦いの一つだった」と、当時の苦労をにじませ、「(アーマーと)ヘルメットを身につけていたし、通し撮りだったから。部分部分では撮らず、戦うシーンを最初から最後まで通しで撮った」と続けた。そして「400〜500回は撮ったと思う。いろんな角度から撮影したから…。死んで、死んで、死にまくった」と、驚きの発言。
さらに、「通常、スタント・コーディネーターがプレビジュアルを撮影する。どのように編集すべきかを考えてから、それに向けて撮影するの。でも、『マンダロリアン』では、彼ら(スタッフ)は様々な角度からの撮影が好きなの。それぞれの瞬間にどれがベストなのか選択できるようにね。彼らは見栄えに凄くこだわっているから、たくさんのアングルから撮るの」と、ドラマ『マンダロリアン』の撮影がいかにこだわり抜いて行なわれているか、その秘話も明かした。
それにしても、同じシーンを400〜500回も撮影するなんて、本当に気が遠くなるような話。演じる人も、制作する人も、命がけでいいものを作ろうと懸命に働いているということがよくわかるエピソードだった。ドラマ『マンダロリアン』は、ディズニープラス(Disney+)で配信中。現在、シーズン3の制作も進行している。(フロントロウ編集部)