セレーナ・ゴメスの腎臓移植をネタにした番組が炎上
オンラインストリーミングサービスのPeacockで配信されている学園ドラマ『セイヴド・バイ・ザ・ベル(原題:Saved by the Bell)』で、腎臓移植をしたシンガーのセレーナ・ゴメスを侮辱する内容のセリフや演出があり、波紋を広げている。
問題視されているのは、同ドラマの第6話での「セレーナ・ゴメスに腎臓を提供したのは、ジャスティン・ビーバーの母親だよ」「違う、あれはデミ・ロヴァートの腎臓。あの2人は私たちと同じで、元親友同士だから」というやりとりと、「そもそもセレーナって腎臓あるの?」というロッカーのイタズラ書き。
Saved by the Bell, that's disgusting. Selena almost lost her life, jokes about her kidney transplant is NOT FUNNY. Respect Selena Gomez. pic.twitter.com/c8AZbsU1m0
— Selena Charts (@selenachartsbr) November 28, 2020
ご存じの方も多いと思うが、難病に指定されている自己免疫疾患の全身エリテマトーデスを患っているセレーナは、2017年の夏に治療の一環として腎臓移植手術を受けた。しかし、セレーナはこのドラマとはまったくの無関係であり、移植手術に関するやりとりは完全に不必要なものであったことから、案の定、ファンから「腎臓移植を笑いのネタにするなんてありえない」「セレーナに何か恨みでもあるの?」といった批判が殺到。
その後、Peacockと親会社のNBCUniversalは声明を発表し、「今回の件について謝罪いたします。セレーナの健康問題を軽視するつもりはありませんでした。我々は彼女のチームと連絡をとり、彼女のチャリティ『セレーナ・ゴメス・ファンド・フォー・ルーパス・リサーチ(Selena Gomez Fund for Lupus Research)』に寄付を行なうことを予定しています」と謝罪したものの、依然として反発する声も多い。
そんななか、セレーナの友人で彼女に腎臓を提供したドナーでもあるフランシア・ライサが、自身のインスタグラムを更新し、「何人かのキャストとプロデューサーから個人的に謝罪の言葉がありました」と、一部の関係者から直接連絡があったことを報告。
しかし、フランシアは個人的に連絡をくれたことには感謝しているが、公式の謝罪文の内容には納得がいっていないと明かすと、「(自分だけでなく)ドナー経験者の多くが今回の件で気分を害したことをきちんと認めるべきだと思います」と苦言を呈した。
フランシアはツイッターにも同様のコメントを投稿しており、さらに、「腎臓のドナーとして、ほかのドナーに愛を示すと同時に、あなたはひとりじゃないと伝えたい。あなたの存在は認められているし、感謝されている。あなたは勇敢で、あなたの無私無欲な行動はとても価値があることなの」と訴えかけている。(フロントロウ編集部)