テイラー・スウィフトがここ最近のヘアスタイルに関して“ある事実”を告白。なぜそうなったかという理由から“良い人”ぶりが伝わってくる。(フロントロウ編集部)

最近の髪型は「DIY」

 シンガーのテイラー・スウィフトは新型コロナウイルスの世界的感染拡大により激震が走った2020年、7月にはキャリア通算8作目となる『フォークロア(Folklore)』を、12月には、9作目の『エヴァーモア(Evermore)』と極秘に制作した2作のアルバムをサプライズリリースして、パンデミックの影響で気分が沈みがちだった多くのファンたちの心を癒し、元気づけた。

 姉妹作である2作は、テイラーとごく少数の精鋭が集まったチームによって楽曲制作が行なわれただけでなく、カバーアートやミュージックビデオに関しても、テイラーが自ら衣装を選び、メイクやヘアスタイリングを手掛けた、DIY要素の強い作品。

※Do It Your Self(専門技術を持たない人が、何かを自分で作ったり修繕したりすること)

画像: 最近の髪型は「DIY」

 『エヴァーモア』のリリースから約1週間後に公開された米Apple Musicのインタビューで、テイラーは、DIYだったのはアルバムに関してだけではなく、プライベートでも同じだったことを明かした。

 じつは、ロックダウンが始まった頃から、テイラーは1度もプロの美容師に髪を切ってもらっておらず、自宅でセルフカットをしているのだそう。


自分で髪を切っていた理由

 『エヴァーモア』の制作秘話を明かしたインタビュアーのゼイン・ロウとの会話の中で、「ロックダウンが始まってから、自分以外の誰にも髪を切ってもらっていないの。ずっとそんな感じで、(アルバムに関しても)どうやったら、自分が作ったアートにマッチするビジュアルを作れるかなって考えた」と語ったテイラー。

 プロの手を借りなかった理由について、「だって、ヘアスタイリストやメイクアップアーティストたちに2週間も家族と離れて隔離生活を送ってだなんて頼めないもの。彼らを飛行機で呼び寄せて、ウイルスに感染する危険に晒すなんてできない」と説明した。

 1カ月置き、数週間置き、もしくは1週間のうちに何度も髪型を変えることに慣れているセレブたちのなかには、パンデミックだからといって我慢できず、ご指名のヘアスタイリストやメイクアップアーティストを呼びつけて、頻繁にイメチェンを楽しんでいる人たちも。

 もちろん彼らは、然るべき感染防止対策をとったうえで仕事を依頼しており、逆に仕事が減って収入が減ってしまって困るというヘアスタイリストやメイクアップアーティストにとっては救いになっているのかもしれないが、テイラーの「家族と引き離したくない」、「ウイルスの危険に晒したくない」という親身な配慮からは、優しさと常識人ぶりが伝わってくる。

 大事なスタッフの健康や家族との時間を守るためなら、自分の髪など半年~1年以上、セルフカットしたって構わないというのがテイラーのスタンスのよう。


カバーアート撮影を振り返る

 「自分でカバーアートを作るにはどうしたらいいのかな? DIYでできるかな? 」そう考えたテイラーは、友人にお願いして、土地と森を貸してもらい『エヴァーモア』のジャケット写真を撮影したのだそう。

 とにかく少人数で制作を行うため、撮影には1人ですべてをこなせるフォトグラファーを起用した。「彼女ならアシスタント無しで撮影できる。(デジタルではなく)フィルムで撮るフォトグラファーなんだけど、私たちは自分たちでフィルムがたくさん入ったバッグを持って、原っぱに繰り出した。私は自分で口紅を直して、野原に駆け出して、それを彼女が撮るっていう…すごく楽しかったな」。撮影当日について、テイラーは、そう満足げに振り返った。


姉妹アルバムを通して「自然」をテーマにしたのはなぜ?

 鬱蒼と生い茂る森に佇む『フォークロア』のカバーと、枯れ木を背景に、背中を向けた編み込みヘアの後ろ姿を映した『エヴァーモア』のカバー。そして、“コテージコア(Cottage Core)”と表現される、まるで、森のコテージでくつろぎのひとときを過ごしているかのような気分に浸れる収録曲の数々からも、自然の息吹が感じられる。

 「自然」というものに傾倒した作品を作った理由について、テイラーはこんな風に自己分析。

 「パンデミック禍では、多くの人たちがハイキングにでかけたり、とにかく屋外に出てみたりしているよね。それって、突然降りかかってきた憂鬱や誰も自分がどうすべきか分からない中で、『自然』というものが、奇妙な安心感を象徴しているからなんだと思う。だからみんな外に出たりキャンプをしてみたり、ハイキングをしてみたり、ドライブに出かけてみたりしているじゃないかな」

 「このアルバムは森とか林とかにフォーカスしただけの作品っていうわけではない。でも、そういうもののエッセンスは含んでる。私がしたかったのは、『フォークロア』では春と夏を表現するということ。そして、『エヴァーモア』を作った時には、1年の残りの四季を表現したい、秋と冬を反映したいって、気持ちが決まっていたの。そういう部分でも、『自然』の要素が含まれてる」

 テイラーは、「まあ、『自然』が一番、撮影をしやすい環境だったこともあるんだけどね」と、カバーアートの撮影には、さまざまな不便があるなかでセットを用意するよりも、そこにある自然を有効活用するのが一番の近道だと考えたことも明かしていた。(フロントロウ編集部)

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