待ちに待った映画『ワンダーウーマン1984』
『ワンダーウーマン1984』は2020年12月18日に日本公開のDC映画。主人公のワンダーウーマンことダイアナを演じるのは、映画『ワイルド・スピード』シリーズや『ナイル殺人事件』などに出演しているイスラエル出身の俳優、ガル・ガドット。ガルは、元兵士という異色の経歴を生かし、激しいアクションを演じていることでも知られている。
『ワンダーウーマン1984』の舞台は、冷戦下の1980年代。クリステン・ウィグ演じるヴィランのチーターことバーバラ・アン・ミネルバや、ペドロ・パスカル演じるマックスウェル・ロードなどが登場し、ワンダーウーマンと戦う。本作は、2017年に公開されたガル主演の映画『ワンダーウーマン』の続編ではなく、全く別の世界を描いた新作だと公式で発表されている。
本作は2020年12月25日のアメリカ公開日に、アメリカでは動画配信サービスのHBO Maxでも配信が始まることで注目されている。大作映画が劇場と配信で同時公開というのは、ワーナー・ブラザースでは初めての試み。
そんな映画『ワンダーウーマン1984』だけれど、主人公のワンダーウーマンが身につけている白いスーツは、モデルのブルック・シールズにインスパイアされて作られたものだとガル・ガドットが米Sirius XMのインタビューで明かした。
ブルック・シールズに影響を受けた『ワンダーウーマン1984』のスーツ
映画『ワンダーウーマン1984』の舞台は、タイトルの示すとおり1984年。多くの時代物の作品は、描き出す年代のステレオタイプから衣装が制作されることが多いけれど、本作はそうではない。
ジェンキンス監督によると、衣装のインスピレーションを受けたのは、当時のファッションデザイナーや、モデルのブルック・シールズから。ブルックといえば80年代を代表する俳優、モデルで、映画『エンドレス・ラブ』や『青い珊瑚礁』などで知られるセレブ。その美貌で世界中のファンを魅了した。
主演のガルは、本作の衣装制作がどのような流れで行なわれたのかについて、「映画でよくあるプロセスだった。まず第一に、リンディ・ヘミング(※)は、これまでに一緒に仕事をしてきたデザイナーの中で、最も優れたデザイナーの一人であり、彼女は素晴らしい人。でも、ジェンキンス監督と私は、ダイアナ(ワンダーウーマン)に着てもらいたいと思っていたものに対して、非常に明確なイメージを持っていた」と説明。そして「80年代はポップでカラフルな肩パッドなどもあるけれど、やりすぎるとわざとっぽくなってしまい、私たちが求めていたものとは違ってしまうこともある。だからダイアナと一緒に、私たち全員が素晴らしい創造的なプロセスを経てきた」と語った。
※リンディ・ヘミングはアカデミー賞受賞経験を持つ映画衣装デザイナー。映画『007 カジノ・ロワイヤル』や『ハリー・ポッターと秘密の部屋』などをはじめ、さまざまな作品で衣装を担当し、『ワンダーウーマン1984』でも衣装を担当している。
続けて、「白いドレスはリンディが見つけた、1984年のディオールのファッションショーを参考にしたドレスだった。だから文字通りそのドレスを完全に真似して、少し手を加えただけなの」と言い、「そして(クリス・パイン演じる)スティーブと一緒のルック、私がジャケットを着ているものは私たちが見つけたものだった。彼女のために紳士服で作られなければならなかったから、作るのが大変だった。ご存知のように、映画の中ではかなり長い時間着ている。それは、私が見つけた、ブルック・シールズがモデルをしているラルフローレンの広告のものだった。私たちは良い参考文献を見つけたと思って私たち流に応用したの」と、ブルックから影響を受けたことを告白。
そして、「ダイアナは本当に、時代を超越してシックに見える必要があるけれど、同時に、彼女は、それに時間をかけすぎているように見えてもいけないし、服を気にしすぎてもいけない。でも、彼女は自分のスタイルを持っている。ジェンキンス監督が望んだのは、彼女のキャラクターに合った色使いをすることだった。とても良かった」と、衣装に関して満足げなコメントをした。
最後に、「この映画に感謝しているのは、そういうところ。私がワンダーウーマンを演じるのは4作目。ジェンキンス監督との映画は2作目なんだけれど、彼女はいつも細かいところに気を配っていて、同時にマクロな部分にも気を配っている。傍から見ていた私にとっては、そこから学んだこともあるし、大好きなキャラクターとこのような形で関わることができて本当に嬉しい」と本作にかける想いを明かした。
そんな映画『ワンダーウーマン1984』は、2020年12月18日に日本の劇場で公開される。(フロントロウ編集部)