大ヒットドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』がリブート版として帰ってくる可能性が浮上している。(フロントロウ編集部)

『セックス・アンド・ザ・シティ』のリブート版が制作か

 ニューヨークを舞台に女性たちの大胆な恋愛模様が描かれ大ヒットしたドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』(以下、SATC)。

 これまで、ドラマの続編となる映画2作と、オリジナル版ではサラ・ジェシカ・パーカーが演じた主人公キャリー・ブラッドショーの若き日を描いたスピンオフドラマ『マンハッタンに恋をして 〜キャリーの日記〜』が制作された同作は、2018年に映画3作目となる続編の計画が始動したものの、サマンサ・ジョーンズ役のキム・キャトラルが断固として参加を拒否したため、あえなく頓挫。

画像: 映画『SATC2』のワンシーン。左からサマンサ役のキム・キャトラル、キャリー役のサラ・ジェシカ・パーカー、マチルダ役のシンシア・ニクソン、シャーロット役のクリスティン・デイヴィス。

映画『SATC2』のワンシーン。左からサマンサ役のキム・キャトラル、キャリー役のサラ・ジェシカ・パーカー、マチルダ役のシンシア・ニクソン、シャーロット役のクリスティン・デイヴィス。

 その後も、ファンたちからは何とかして『SATC』を復活させて欲しいという要望が絶えなかったが、2020年も終わりを迎えようとするなか、リブート版としてカムバックするというウワサがハリウッドを賑わしている。

 米Paige Sixは、信頼できる業界内部関係者からの証言として、『SATC』のリブート版が、オリジナルドラマを放送したケーブルテレビ局HBOが運営するストリーミングサービス、HBO MAXでリミテッド・シリーズとして配信されるという情報を伝えている。

 この関係者は、リブート作には、キム以外のオリジナルキャストたちの参加が予定されているとも証言している。


SNSの普及、『#MeToo』後の世界

 オリジナルドラマと映画にプロデューサーとしても携わったサラは、2019年9月の米Entertainment Tonightとのインタビューで、「『SATC』のいくつかのエピソードを作ることには興味はあるけど、それをリブート版と呼ぶつもりはない。どちらかというと、“リヴィジット(再訪)”って呼びたいな」と意味深な発言をしていた。

画像: SNSの普及、『#MeToo』後の世界

 さらに、「みんな(メインキャラクターたち)が、今、どうしているのか見てみたい。興味がある。映画が公開された後、世界は大きく変わったからね。テクノロジーやソーシャル・メディアの進化もそうだし、男女間の政治闘争や『#MeToo』や『Time’s Up』といった(セクハラ撲滅や女性の権利向上を求める)ムーブメントも起きた。キャリー・ブラッドショーは、彼女の考えを世間に伝えたくてウズウズしているんじゃないかしら」と、何らかの形で、すでに公開から10年が経過している、映画のその後を描く作品を作ることに興味があると示唆していた。


『SATC』関連ドラマが制作中

 1998年から2004年にかけて、HBOで全6シーズンが放送されたドラマ『セックス・アンド・ザ・シティ』は、作家のキャンディス・ブシュネルが2016年まで刊行されていた週刊新聞のニューヨーク・オブザーバー紙に寄稿した実体験をもとにしたコラムを脚色したベストセラー小説『セックスとニューヨーク』を下敷きにしたもの。

 ブシュネル氏は、2019年8月に新作『Is There Still Sex in the City?(イズ・ゼア・スティル・セックス・イン・ザ・シティ?)』を発表しており、日本でも翻訳版の『25年後のセックス・アンド・ザ・シティ』が出版されている。

画像: 原作者のキャンディス・ブシュネル氏。

原作者のキャンディス・ブシュネル氏。

 こちらは、現代ニューヨークに生きる50代の女性の恋愛やセックス事情、ライフスタイルを描いた作品に。直接的ではないものの、実質、『セックスとニューヨーク』の続編ととらえられている。

 この作品に関しては、Paramount TVがドラマ化を進めているけれど、米Vultureによると、『SATC』のキャリー、サマンサ、ミランダ、シャーロットといったメインキャラクターたちは登場しないという。

 サラは、2018年に出演したポッドキャスト『Origins with James AndrewMiller(オリジンズ・ウィズ・ジェームス・アンドリュー・ミラー)』で、もしもリブート版を作るなら、「人種の違う4人の女性が、それぞれのやり方でニューヨークを体験する姿を見るのは、絶対に面白いと思う」と、キャストに多様性を持たせたいとコメントしていた。ハリウッドでもちきりになっている通り、リブート版が実現するとしたら、一体どんな作品になるのか楽しみ。(フロントロウ編集部)

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