『ミッション：インポッシブル』7作目の撮影がスタートした2020年
1996年に1作目が公開されて以来、主演を務めるトム・クルーズの体を張ったアクションが毎回大きな話題を呼んでいる、映画『ミッション：インポッシブル』シリーズ。当初は2021年7月に新作が公開され、2022年にさらなる新作が公開される予定だったけれど、撮影場所が新型コロナウイルスの感染者が多かったイタリアだったため、撮影は中断され、2021年に公開されるはずだった7作目は2021年11月へと延期に。
日本でも人気が高い作品なだけに、撮影の動向は注目の的。フロントロウ編集部では、2020年に行なわれた『ミッション：インポッシブル』最新作の撮影の様子を振り返る。
6月、トムがイギリス入り
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、止まっていた撮影に動きが出たのは6月のこと。トムは『ミッション：インポッシブル』の制作の拠点であるイギリス・ロンドンに降り立った姿が目撃され、イギリス政府から撮影再開にゴーサインが出た。
イギリスでは海外からの渡航者に2週間（14日間）の隔離措置を取ることを求めていたが、トムは特例でそれを“免除”されたという。その後はイングランド南東部のオックスフォードシャーで大草原のなかをバイクに乗って爆走したり、自ら操縦席に座ってヘリコプターを飛ばしたり、撮影再開にむけて着々と準備を進めるトムの姿が目撃された。
8月、撮影中にバイクが炎上するハプニング
順調に撮影が進められていたけれど、8月にはハプニングが発生。イギリスのオックスフォードシャーにある撮影地には、莫大な金額がかけられた巨大なセットが用意されており、雪景色をイメージしたセットでスタントマンによるバイクのアクションシーンが撮影されていたけれど、バイクのタイヤの熱と摩擦により、段ボールのパッドから出火。煙があまりにひどかったため、近くにあったイギリス空軍の基地まで閉鎖せざるを得ない状況になった。
しかし、その数日後にはトムが自らバイクに乗り再チャレンジ。その結果、失敗したアクションを見事に成功させた。
9月、ヨーロッパ各国を周わる撮影がスタート
そして9月からは、いよいよヨーロッパを周わる撮影がスタート。滞在先を一ヵ所にまとめれば共演者やスタッフの移動が楽になり、撮影が円滑に進むと考えたトムは、制作サイドと協力して定員530名と定員490名のクルーズ船2隻をレンタルして、イギリスからノルウェーへ。
ノルウェーの漁港に停泊しているところを撮影されたクルーズ船。
それからというもの、トムを含めた『ミッション：インポッシブル』のキャストやクルーは、イタリアのローマ、ヴェネチアへと続き、再びローマにて撮影が続けられ、各地ではファンと交流する姿も見られた。
12月、トム・クルーズ、ブチ切れ事件が発生
12月中頃にトムがスタッフにブチ切れ、その音声が流出するという事件が発生。The Sunによると、原因はモニターを確認していた2名のスタッフが、2メートル以上の対人距離を呼びかけるソーシャル・ディスタンス（社会的距離）を守っていなかったから。
トムは「俺たちは手本にならなきゃいけない！俺たちのおかげで、みんなハリウッドに戻って映画を作れるようになった。それは、彼らが俺たちのやっていることを信じているからだ。俺は夜にすべての映画スタジオ、保険会社、プロデューサーと電話で話してるが、みんな俺たちのことを注視していて、俺たちを手本に映画を作ろうとしている。俺たちが何千もの雇用を生み出してることをわかってるのか？（あのようなことは）もう二度と見たくない！二度とだ！！言われた通りにできなければ、お前はクビだ！」と怒号をあげ、後にトムの厳しすぎる監視に耐えられなくなったスタッフ5名が“職を辞した”と報じられた。
番外編、『ミッション：インポッシブル』最新作のクルマは？
『ミッション：インポッシブル』で注目されるのは、トムのスタントだけではなくクルマも。過去には、ポルシェやメルセデス・ベンツなどが登場してきたけれど、4作目となる『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』からはBMWとタッグを組んでいるため、BMWのクルマが使われている。
今回の『ミッション：インポッシブル』ももちろんBMWのクルマが全面的にサポートしているようで、BMWのM7シリーズの745Leやフィアットと思われるものを乗っている姿が目撃されていた。
さらには激しく機敏な動きが多いクルマでのシーンに追いつけるために、撮影は日産のGT-Rが採用されている。
2021年から2年連続で公開され、2部作となっている『ミッション：インポッシブル』は、どんなストーリーになり、トムはどんなアクションを見せてくれるのか今から期待が髙かまる。
（フロントロウ編集部）
