『ブリジャートン家』シーズン2の制作が決定!
大ヒット中のNetflix(ネットフリックス)のオリジナルシリーズ『ブリジャートン家』のシーズン2が制作されることが正式に発表された。
ドラマ『ブリジャートン家』は、19世紀末、摂政時代のロンドン社交界を舞台に、貴族たちのスキャンダラスな恋模様や、一見優雅な生活ぶりながら、その裏にある人間らしい苦悩や葛藤を描いた作品。
劇中には、社交界新聞にゴシップ記事を寄稿する正体不明のコラムニスト「レディ・ホイッスルダウン」が登場。貴族たちのあれこれを知る、“語り手”として物語を盛り上げるが、この設定が大ヒットドラマ『ゴシップガール』と似ていることから、『ブリジャートン家』は海外ドラマファンたちの間で“時代劇版ゴシップガール”とも称されている。
そんな『ブリジャートン家』のシーズン2の制作決定は、レディ・ホイッスルダウンからの“お知らせ”という、なんともオシャレな方法で発表。シーズン2の撮影開始時期や主役となるキャラクターについても明かされた。
以下、英語版の社交界新聞の告知記事をフロントロウが和訳。
読者のみなさんへ
多くの人々が最新のゴシップに騒然としているようですので、私としてはこのお知らせをお伝えできることを光栄に思います。『ブリジャートン家』は、セカンドシーズンとして正式に戻って参ります。この最も素晴らしいお祝いのために、みなさんがラタフィア(※)を蓄えていらしたことを願います。
※さくらんぼや桃、あんずなど果実や種子で風味をつけた甘口リキュール
『ブリジャートン家』の比類なきキャストたちは、2021年の春から撮影に戻ります。私の元には、アンソニー・ブリジャートン子爵が社交の季節を席捲することを企んでいるという情報が届いております。彼の恋愛事情に関して伝え漏らす事がないよう、私は常にペンを傍らに置いておく所存です。
しかしながら、読者のみなさん、どうかお手柔らかに。より浅ましい詳細へのリクエストでコメント欄に火を付ける前に、現時点では、私が、ある特定の事柄についてお伝えする気にはなれないということをご承知おきください。結局のところ、耐えることこそが美徳なのですから。
敬具 レディ・ホイッスルダウン
シーズン2の主人公はアンソニー・ブリジャートン
レディ・ホイッスルダウンからのお知らせによると、キャストたちは2021年の春に撮影に復帰。そして、シーズン2の物語の主人公となるのは、俳優のジョナサン・ベイリー演じるブリジャートン家の長男。
アンソニーといえば、シーズン1では、ブリジャートン家の安泰を願うあまり、フィービー・ディネヴァー演じる長女で妹のダフネの婚活に厳しく意見したり、レゲ=ジャン・ペイジ演じるヘイスティング公爵ことサイモンとの恋にイエローカードを出すなど、ちょっとお節介で堅物な印象も残したけれど、その一方で、オペラ歌手との報われない恋に身を焦がすせつない様子も描かれた。
シーズン2のあらすじは?
『ブリジャートン家』の原作となっている米作家ジュリア・クインによるロマンス小説シリーズ『ブリジャートン シリーズ』では、ダフネとサイモンの恋を主軸にしたシリーズ第1作目の『恋のたくらみは公爵と(The Duke and I)』に続く2作目として、アンソニーを主役とした『不機嫌な子爵のみる夢は(The Viscount Who Loved Me)』が刊行。
同作では、放蕩者として名を馳せてきたアンソニーが、ブリジャートン家の長男としての責任から結婚を考えるように。
アンソニーは「ある程度魅力的で、愚かではなく、本気で恋に落ちない女性」という3つの条件を挙げて花嫁探しを始めるが、社交界シーズンいちの美女で理想的な候補であるエドウィーナを見初めるも、その姉のケイトから事あるごとに邪魔が入る。
妹を不幸にさせまいと、エドウィーナとの関係を妨害してくるケイトを、最初は忌々しく思うアンソニー。しかし、衝突を繰り返すうちに、ケイトの諍いを楽しんでいる自分に気づく…という、あらすじとなっている。
Netflixによる発表では、シーズン2は小説のあらすじに沿って展開するそう。ドラマ『ブリジャートン家』のシーズン1では、小説版の設定などに若干のアレンジが加えられているが、シーズン2が原作とまったく物語になるかどうかは、観てからのお楽しみということになりそう。
ジョナサン演じるアンソニーと複雑な恋模様を繰り広げることにそうなケイト役には、どんな俳優がキャスティングされるのか、そして、シーズン1でブレイクしたフィービー演じるダフネとレゲ演じるサイモンやブリジャートン家の兄弟姉妹たち、社交界でのし上がろうとする落ち目の名家フェザリントン家の面々たちが、どんな風にシーズン2の物語に絡んでくるのかも気になるところ。
『ブリジャートン家』は最大何シーズンまで制作される?
『グレイズ・アナトミー 』、『スキャンダル』、『殺人を無罪にする方法』といったヒットドラマの数々を世に送り出してきたションダ・ライムズが手がける『ブリジャートン家』は、ロマンチックかつ過激なラブシーンが連発することでも話題。
2020年のクリスマスに配信がスタートした同シリーズは、世界70カ国以上でNetflixのドラマ部門の視聴者数ランキング1位を記録。配信開始4週間での全世界での視聴世帯数は6300万件を超える見込みだと伝えられている。
海外のドラマファンたちを熱狂させている『ブリジャートン家』だけに、今回発表されたシーズン2以降も続いていくことが期待されているけれど、同作のクリエイターであるクリス・ヴァン・デューセンは、現在までに刊行されている小説シリーズの巻数8作と同じ、8シーズンを制作したいと、米Colliderに意気込みを語っている。
「シーズン1はダフネとサイモンのラブストーリーがメインだったけど、ブリジャートン家には8人の子供たちがいて、8作の小説が刊行されている。僕としては、ブリジャートン家の兄弟たち1人ずつに焦点を当てた物語や彼らのラブストーリーを描きたいと熱望しているよ。8シーズン? ぜひやりたいね。成功させたい」。
Netflixの人気オリジナルシリーズといえば、通常、1年に1シーズンくらいのペースで配信されるけれど、新型コロナウイルスの影響もあり、映画・ドラマ業界全体のスケジュールに遅れが出ている。
ダフネ役のフィービーは、『ブリジャートン家』がたくさんのエキストラや制作スタッフの協力のもとで成り立っている作品であり、ラブシーンも多いだけに、「出演者や製作者が全員ワクチンの接種を受けられるならまだしも、コロナ禍のソーシャル・ディスタンスのルールのなかでどうやって撮影を進めていけるのかわからない」と米Deadlineに不安を吐露しているが、シーズン2の配信開始はいつ頃になるのか、続報に注目。(フロントロウ編集部)