ジェシカ・アルバが「インポスター症候群」を告白
映画『ファンタスティック・フォー』や『シン・シティ』といったヒット作に出演する俳優で、自然派のビューティーブランド「オネスト・カンパニー(The Honest Company)」を手がける実業家でもあるジェシカ・アルバが、「インポスター症候群」に悩まされていたことを米Peopleのインタビューで明かした。
「インポスター症候群」とは?
インポスター症候群とは、自分の成功を素直に肯定できず、もし何か目標を達成したりしても、それは「自分の実力ではなく、運が良かっただけ」と感じたり、「いつか自分の実力の無さが露呈してしまう」と不安を抱いたりしてしまう傾向のこと。
異常なまでに自己評価が低く、「自分は詐欺師だ」、「周囲を騙している」などと感じる人が多いため、別名「ペテン師症候群」、「詐欺師症候群」とも呼ばれているこの症状は、海外で行なわれた研究では、7割近くの人が経験していることも明らかになっており、社会的に成功した人物、とくに女性が陥りやすいと言われている。
その原因としては、さまざまなものが考えられているが、幼少期や学生時代に受けた周囲からのプレッシャーや大人になってから経験したトラウマ的な出来事、社会的な風潮などが影響している場合が多いという。
参考記事:
成功者の女性が陥りやすい?大人気シンガーを悩ませる「インポスター症候群」とは
https://front-row.jp/_ct/17298860
「ずっとインポスター症候群に悩まされていた」と話すジェシカは、自分が俳優として、さらに実業家として成功を収めることができたのは、自分の実力ではなく、「神様が導いてくれたから、または運や魔法のような特別な力がはたらいたから」だと思っていたという。
そんなジェシカの思考を変えてくれたのは、彼女にとって最愛の人で一番の良き理解者でもある夫のキャッシュ・ウォーレンだった。ジェシカのこれまでの頑張りを間近で見てきたキャッシュは、つねにジェシカに「(現在の地位にいるのは)君がいつも頑張っているからだ。君もほかの人たちと同じようにここにいる資格がある」とポジティブな言葉をかけてくれたそうで、長い年月を経て、その言葉はジェシカにとってお守りのようなものに。
キャッシュはいわゆる有色人種だが、「自分はここにいるに値する」という強いメンタリティを持っており、ジェシカいわく、それは白人優位のハリウッドで育ったことや、当時はまだ珍しかった黒人俳優の父親の存在が大きく影響しているのだという。
「夫は『まずは自分自身に敬意を払わなければ、ほかの誰にも敬意を払ってもらえない』と、常々感じていたみたい。だからそういう風に振舞うようになった。一般的なやり方とはちょっと違うかもしれないけど。『自分はここにいるに値する』って」
ちなみに、インポスター症候群を公表しているセレブは意外にも多く、2019年にシンガーのリゾがインポスター症候群に悩まされていることを明かして話題になったほか、アカデミー賞受賞俳優のメリル・ストリープやジョディ―・フォスター、高学歴で知られる俳優のナタリー・ポートマンやエマ・ワトソン、世界的シンガーのレディー・ガガやジェニファー・ロペスが、過去にジェシカと同様の悩みを告白している。(フロントロウ編集部)