教育の国際デーの歴史
1月24日の教育の国際デーは、世界の平和と発展における教育の重要性を称えるために国際連合総会が2018年に制定した国際デー。インクルーシヴで、公正で、質の高い教育をすべての人に与えるという政治的意思を示すことを目的に、ナイジェリアをはじめ58の国連加盟国によって共著された。
「質の高い教育」は、SDGsの目標4
世界が一丸となって2030年までに達成したい17の目標からなるSDGs(持続可能な開発目標)の中で、教育は目標4「すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する」にあたる。
国連によると、2018年時点で、小学生(一般的に6歳〜11歳)の12人に1人(約6%)、中学生(一般的に12〜14歳)の6人に1人(約16%)、高校生(一般的に15〜17歳)の3人に1人(約35%)が学校に通っていないという。日本における高等教育の修了率は2018年時点でOECD平均を13 ポイントうわまわっているものの、教育格差につながる「子供の貧困対策」や「持続可能な開発のための教育(ESD)の促進」などは、日本政府によるSDGsの優先課題とされている。
また、すべての目標が複雑に絡みあっていると言われるSDGsの中でも、質の高い教育は、貧困や飢餓の撲滅、ジェンダー平等、差別との闘い、健康の改善、サステナブルな環境の構築など、多くの社会問題に影響を与えること。2020年のSDGs達成度で日本は世界17位。“主要な課題が残っている”とされた、貧困、ジェンダー平等、環境問題などの背景にも教育が重要な要素として存在している。
教育の国際デー、今年のテーマは?
- 2021年― 新型コロナウィルス世代の教育を回復し、復興させよう(Recover and Revitalize Education for theCOVID-19 Generation)
- 2020年― 人間、地球、繁栄、平和のための学び(Learning forpeople, planet, prosperity and peace)
- 2019年― 教育:インクルージョンとエンパワーメントの重要な要素(Education: A Key Driver for Inclusion and Empowerment)
教育の国際デーに行なわれるイベント
教育の国際デーの目的は、各国における取り組みにスポットライトを当てて、そのアクションを称えると共に、改善点や未達成点を振り返ること。さらにこの日は、当事者たちの声を聞く日でもある。
2021年はUNESCO・国連などによって、日本時間1月25日(月)20:00~23:00にオンラインでイベントが開催され、“ヒーローについて学ぶ”、“イノベーション”、“資金調整”の3テーマに分けて様々なプログラムが行なわれる。この無料イベント(英語)の事前登録はコチラ。
(フロントロウ編集部)