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アンジェリーナ・ジョリーは年齢を重ねることにまったく抵抗がないどころか、「年をとるのが好き」だと語る。その心は? (フロントロウ編集部)

アンジェリーナ・ジョリー、「年をとるのは好き」

 人道支援活動家、俳優、監督、そして6人の子供の母親とさまざまな顔を持つアンジェリーナ・ジョリー。現代のハリウッドを代表する、美しきスターとして世界中の憧れの視線を集める存在でもある彼女は、今45歳。あと5年で50代を迎える。

 年齢を重ねることに抵抗があり、いつまでも若くありたいと願う人が多いなか、アンジェリーナは、自分が老いていくことにはまったく憂いを感じておらず、むしろ喜ばしく感じているという。

画像: アンジェリーナ・ジョリー、「年をとるのは好き」

 表紙を飾った英Vogueとのインタビューで、ここ数年を振り返るなかで、「人生において、今は幸せな時期だと思いますか? 」と問いかけられたアンジェリーナは、「わからない。この数年間は、なかなか辛かったかな。家族を癒すことに集中してたから」と、長年にわたって続いている元夫ブラッド・ピットとの離婚裁判にまつわる苦悩をのぞかせつつ、「でも、少しずつ戻って来ている。氷が溶けるように、体に血の気が戻ってくるようにね」と、家族を取り巻く状況は改善しつつあると回答。

 「まだ、完全ではないけど、そうなればいいと思ってる。計画もしてるし」と続けると、「でも、私、年をとるのは好き。若かった頃より、40代のほうがずっと心地よく感じるし」と、ポジティブな話題にシフトした。

 その理由について、アンジェリーナは、「わからないけど、たぶん、私の母はあまり長く生きられなかったからかな…」とコメント。「だから、年をとることは悲しいっていうよりも、私にとっては勝利のように感じる」と続けた。

アンジェリーナが表紙を飾った英Vogue3月号の表紙。撮影はアンジェリーナが子供たちと暮らす自宅で2020年末に行なわれた。


若くして亡くなった母… がんの予防的手術を経て

 アンジェリーナと同じく俳優だった母のミシェリーヌは、約10年間におよぶがんとの闘病の末に56歳の若さで死去。今のアンジェリーナと同じくらいの年齢の頃には、すでに、乳がんや卵巣がんに苦しめられていた。

画像: 母ミシェリーヌと兄ジェームスと。

母ミシェリーヌと兄ジェームスと。

 さらに、アンジェリーナの母方の祖母は卵巣がん、叔母は乳がんで亡くなっている。

 これらの家族歴を不安視し、アンジェリーナは、将来自身ががんを発症する可能性がどれくらいあるのか検査を受けた。その結果、細胞のがん化を防ぐ「BRCA1」と呼ばれる、がん抑制遺伝子に先天性の異常があることが判明。そのまま何もしなければ、乳がんを発症する確率は87%、卵巣がんを発症する可能性は50%とだと医師から告げられた。

 これを受け、アンジェリーナは、周到な計画や準備ののち、2013年に両乳房切除(その後再建)を、2015年には卵巣・卵管を摘出する予防的手術を受けた。

画像: 若くして亡くなった母… がんの予防的手術を経て

 アンジェリーナが米ニューヨーク・タイムズに寄稿した手記を通じて、まだ健康な乳房や卵巣・卵管を取り除く手術を受けたことを告白した当時、世間では、耳慣れない手術に賛否両論が起こったが、その一方で、女性たちの間で、これらのがんに対する意識が高まり、その絶大な影響は「The Angelina Effect(アンジェリーナ効果)」とも称された。

 予防手術から6~8年が経とうとしている今、アンジェリーナの頭の中には、あの時もしも、乳房や卵巣・卵管を切除していなければ、自分の人生は母と同じような道を辿っていたかもしれないという思いがあるのかもしれない。だからこそ、今、順調に年を重ね、50代へと進んでいけることが嬉しいのだろう。


マーベル作品では40代半ばにしてヒーロースーツを着用

 『アベンジャーズ』に次ぐ大作と言われる、マーベル・スタジオ制作の新MCU映画『エターナルズ』で、超人的な能力を持つ“エターナルズ”のリーダー、セナを演じるアンジェリーナ。

 映画『フリーダ』のサルマ・ハエックやドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のキット・ハリントン、リチャード・マッデンらと共演する同作にも、英Vogueとのインタビューで少しだけ言及し、「キャストが大好きだし、みんなで団結できたこともすごく嬉しい。私は、クロエ(・ジャオ監督)が持つビジョンの実現と、マーベルの世間における“スーパーヒーロー”というものの解釈を広げていこうっていう献身さに共感して参加したの」と話しながら、「まあ、自分が40代になって、黄金のボディスーツを着て走り回ることになるとは予想してなかったけどね。でも、良い作品。クレイジーだし」と、お茶目に語った。

画像: 次女シャイロ&長女ザハラと。2019年10月に開催された映画『マレフィセント2』のプレミアにて。

次女シャイロ&長女ザハラと。2019年10月に開催された映画『マレフィセント2』のプレミアにて。

 アンジェリーナは、つい最近、子供たちとトランポリンで遊んでいて、ついはしゃぎすぎてしまい、「ママ、だめ! そんなことしないで。ケガするよ!」と心配されてしまったという微笑ましいエピソードも披露。

 「私はアクションスターだった時期だってあるのに、子供たちからは、ケガをするからトランポリンから降りるように言われるなんて…面白すぎるよね」。(フロントロウ編集部)

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