なぜコストコの自社ブランドの名前は「コストコ」じゃない? その理由はボツになってしまった“幻のブランド名”にあった。(フロントロウ編集部)

自社ブランド名が「カークランドシグネチャー」になったワケ

 会員になれば食品や家電、衣類などあらゆる商品がお手頃価格で手に入ることから、日本でも大人気の会員制ウェアハウス・クラブのコストコ(Costco)。テレビ番組でも頻繁に特集が組まれるなど、最近とくにその人気と知名度が上がっているコストコが、既存のブランドよりもさらに格安の独自のブランド、カークランドシグネチャー(Kirkland Signature)を展開していることは会員なら誰もが知るところだが、なぜコストコではなく「カークランドシグネチャー」というブランド名にしたのか疑問に感じている人もきっと多いはず。

 一体、この「カークランドシグネチャー」という名前はどこからきているのか?

画像: 自社ブランド名が「カークランドシグネチャー」になったワケ

 米Reader's Digestによると、コストコの創業者であるジム・シネガル氏はプライベートブランドを立ち上げることを決めた際、当時、本社があったワシントン州シアトルにちなんで「シアトルズシグネチャー(Seattle's Signature)」と名付けることを希望していたという。これは拠点を置く地域への感謝の気持ちを込めてのものだったが、法的に承認されなかったため、その後、約9年間にわたって本社があったワシントン州カークランドがブランド名として採用された。

独自ブランドを製造しているの「有名企業」ばかり!

 ちなみに、そんなカークランドシグネチャーの商品は、値段はもちろんのこと、どれもクオリティが高いと評判だが、一体どうやってお得で高品質な製品を提供しているのだろうか? そのヒミツは“製造元”にあった。

画像: 独自ブランドを製造しているの「有名企業」ばかり!

 じつはカークランドシグネシャーの商品の多くは、名前を聞けば誰でも知っているような「有名企業」で製造されている。

 例えば、パッケージにもちゃんと書かれているが、コーヒーの製造元はあの大手コーヒーチェーンのスターバックス。また、電池はアメリカの大手電池メーカーのデュラセル(Duracell)、赤ちゃん用の紙おむつはアメリカのおむつ3大ブランドのひとつであるハギーズ(Huggies)、クランベリージュースはアメリカ人にはおなじみのオーシャンスプレー(Ocean Spray)など、挙げたらきりがないほどたくさんの有名企業の名前がずらっと並ぶ。

 信頼できる有名企業に製造を依頼することは、コストコにメリットがあっても、企業側にはとくにメリットがないような気もするが、米Mashedによると、名の知れた大企業はカークランドシグネチャーの商品を製造することでコストコと有利な取引ができるので、お互いにウィンウィンなのだそう。(フロントロウ編集部)

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