ゴールデン・グローブ受賞!『ノマドランド』
映画『ノマドランド』は、現代の遊牧民(ノマド)の姿を克明に映し出し、第78回ゴールデン・グローブ賞で作品賞と監督賞を受賞した作品。
監督のクロエ・ジャオはアジア人女性として初めてドラマ部門の監督賞を受賞しただけでなく、78回目となるゴールデン・グローブ史上初めてドラマ部門の作品賞を受賞した女性監督となったことでも話題になっている。
本作の主人公は、リーマンショックで企業の倒産とともに、長年住み慣れた住処を失った60代の女性ファーン(フランシス・マクドーマンド)。
彼女は、キャンピングカーに思い出もなにもかもすべてを乗せて、車上生活者となることを選び、“現代のノマド(遊牧民)”として、季節労働の現場を転々としながら、行く先々で出会う他のノマド達と心を通わせ、自由な旅を続けていく。
フランシス・マクドーマンドが撮影中に住んでいた場所とは?
車上生活者を描いた本作で主演のフランシスは、4ヶ月におよぶ撮影中、主人公と同じように実際にバンで生活をしていたこがあったことを米Indie Wireに明かした。
それだけでなく自分が演じたキャラクターと同じように、移動した先の街で同じ職に就いて仕事もしていたそう。米New York Timesによると、彼女はネブラスカでビーツの収穫をし、カリフォルニアでは倉庫で働いていた。
サウスダコタ、ネブラスカ、アリゾナ、ネバダ、カリフォルニアという5つの場所でアメリカ西部の壮大な自然、路上に存在する美、ノマド達の生き様を映し出した本作。ゴールデン・グローブ賞と金獅子賞を受賞した圧倒的なリアルさは、そんなフランシスの素晴らしい役作りが支えていた。(フロントロウ編集部)