スキンケアの効果を実感できるのはいつ?
新しいスキンケア製品を使い始めたとき、効果がすぐに実感できないと、いまいち効果がないと思ってしまいがち。でも焦りは禁物。なぜなら、スキンケアによって肌に変化が訪れるのには、思ったよりも長い期間が必要だから。
ロンドンにあるジョイフル・スキンクリニックの創設者であり皮膚科医のケミ・ファブシワ医師は、「すぐに効果を感じられないとほかの製品に乗り換えてしまう人が多いけれど、スキンケアはなにより忍耐が必要。肌が変化するまでにかかる十分な期間使い続けないと、自分に合っているか見極めることは難しい」と英Stylistに説明。そしてその期間の長さは、成分によっても大きく異なるのだという。
そこでファブシワ医師が紹介したのが、スキンケア製品を見極める目安となる2つのポイント。1つ目は、肌に変化が出始めるまでにかかる期間。そして2つ目が、成分本来の効果が最大限発揮されて、肌悩みの大幅な改善が期待できるまでにかかる期間。この2つのポイントで肌をチェックすることで、自分の肌に効果があるか見極められるという。
どの成分をどれくらいの期間使えばいいのか、成分ごとの平均期間をチェック。
ビタミンC
誰もが知る美容成分であるビタミンCは、シミやそばかす、くすみなどさまざまな肌悩みにアプローチしてくれる成分。そんなビタミンCを使って、肌に変化が出始めるまでには、平均6週間ほどかかるのだとか。
ファブシワ医師は、「ビタミンCを取り入れ始めてからだいたい6週間後に肌をチェックすると、肌がトーンアップしていることに気づくことが多い」と説明。そして使い始めてから平均3ヵ月後には、より大きな変化が期待できるという。
レチノール
シワやたるみ、シミなどのエイジングサインをはじめ、ニキビやニキビ跡にもアプローチしてくれるレチノールは、肌に合っていれば平均4週間ほどで変化が出始めるという。
ただし、肌悩みによって変化が出始める期間に差があるそうで、ファブシワ医師は「ニキビの悩みにアプローチしたいなら、約4週間で変化が出始めることが多いけれど、エイジングサインやニキビ跡の悩みにはより長い期間が必要になる」と説明。約6ヶ月間でより大きな変化が期待できるため、とくにエイジングサインをケアする目的でレチノールを使用する場合は、最低でも6ヶ月は使い続けるのがベストだそう。
ナイアシンアミド
ニキビを防いだり、肌の赤みを緩和したりする働きがあるとされているナイアシンアミドは、ここ最近注目されている成分。そんなナイアシンアミドを使って肌に変化が出始めるのは、平均して2週間後。
ファブシワ医師は、「平均2週間ほどで、ニキビなどの炎症や赤みが改善されはじめるというデータがある」と説明し、さらに大きな変化が期待できるのは4ヵ月後が目安だと明かした。
サリチル酸
使い始めてから比較的早く効果を実感しやすい成分だとファブシワ医師が話すのは、ピーリングなどに用いられる成分であるサリチル酸。その効果を見極めるタイミングは、2週間後と4週間後がオススメだそう。
サリチル酸を使って角質ケアをすると、短期間で過剰な皮脂の分泌が改善されるため、その結果毛穴の黒ずみやテカリなどの悩みでは変化を早めに実感しやすくなるのだという。反対に、長期間使っていても全く変化を感じられない場合は、肌に合っていない可能性もあるので、別の成分を試してみることも大切。
スキンケア成分で肌に変化が出るまでの期間の長さは、あくまで目安であるため、それぞれの肌の性質によって前後することもあるそう。医師が教える目安を参考に、なるべく一定期間使ってから見極めるようにしてみて。(フロントロウ編集部)