カーディ・Bがストリッパー時代の経験を通じて伝えたいこと
2019年のグラミー賞で女性アーティストとして史上初めて最優秀ラップ・アルバム賞を受賞した人気ラッパーのカーディ・Bが、ラッパーとしてブレイクする前、ストリッパーとして生計を立てていたのは有名な話。
そんなカーディがストリッパー時代の経験をあけすけに話すのは、元ストリッパーという肩書きに誇りを持っているということも大きいが、それとは別に、ストリップクラブで働いていた時のエピソードを通じて“世の女性を鼓舞したいから”という理由もある。
ストリッパー時代に、同僚のロシア人女性が男性に媚を売るどころか、意地悪な態度を取っているのを見て衝撃を受けたというカーディ。英The Guardianのインタビューで「男性は自分が女性に利用されるのを嫌がるけど、性のはけ口として女性のことを利用するよね?(そういう内容が)男性アーティストの曲の歌詞にも出てくるし、それを実際にやってる男はごまんといる」と言うと、こう続けた。
「男性は女性に対して何をしたいか躊躇なく口にする。オーラルセックスやセックスがしたいと言って、ヤッた後は平気で捨てる。じゃあ、女性の立場から言わせてもらうけど、私たちはバッグを買って欲しい。でもそれ以外のことは何もしたくない。私は別に世の女性に今言ったことを実行しろと言ってるわけじゃないの。ただ、女性にも男性と同じく要求する権利があって、私たちにはそのパワーがあるってことを感じてほしいの」
男性客を相手に主導権を握る同僚女性を見て、女性にも主張したり要求したりする権利があることを知ったカーディは、世の女性たちにも女性が持つパワーを“感じてほしい”と話す。実際、ラッパーになってからは、自身の楽曲を通じて同様のメッセージを発信しており、女性がセックスを楽しむことを歌う“セックス・ポジティブ”な楽曲「WAP」は、女性のエンパワメントがメッセージとして込められていることもあり、フェミニズム的な観点から支持する声が多い。
ちなみに、3月は女性史月間&3月8日は国際女性デーということで、フロントロウではこのほかにも女性を応援する内容の記事をたくさん紹介しているので、興味がある方はチェックしてみて。