アリ・アスター監督によるホラー映画『ミッドサマー』の中でも特に有名な女性たちの号泣シーン。主演のフローレンス・ピューはその撮影秘話を振り返り、インスタグラムに掲載した。(フロントロウ編集部)

人気ホラー『ミッドサマー』の号泣シーン

 『ミッドサマー』は、映画『へレディタリー/継承』のアリ・アスター監督が制作したホラー映画。スウェーデンの山奥にある架空の村“ホルガ”で90年に一度だけ開催される祝祭を見学しに行く5人の大学生たちの旅の様子を描いている。

 その狂気に満ちた世界観と、たたみかけるように起こる不可解な事件は多くのファンを魅了。ホラー好きのアリアナ・グランデは、毎晩寝る前に本作を鑑賞していることを自身のTwitterで告白し、ファンを心配させたりもした。

 そんな本作でも有名なのが、主人公のダニが村の女性たちと激しく泣き叫ぶシーン。主演を務めたフローレンス・ピューはこの撮影を振り返り、Instagramに投稿した。

号泣シーンの撮影は恐ろしかった

 「最初のテイクはとても長く、皆さんが見た映画に映し出されているよりもずっと長かったことを覚えています」と書いたフローレンス。「(監督の)アリ(・アスター)がカットと言ったとき、私たちは皆、お互いの腕にしがみつき、お互いの手のひらに爪を立てて泣きました。すすり泣きしていました。止めるのが本当に大変だったのを覚えています」とコメント。

 彼女は続けて、「あの日のように、こんなにオープンで、生々しく、疲れきった状態になることは二度とないだろうと思いました」と思い返し、「私たちは、2時間にわたって叫び、泣き叫び、嘆き悲しんだ後、膝から立ち上がった。それからお互いに抱しめき合い、お互いに見つめ合いました。不安気味にクスクス笑って、さらに泣きました。そして家に帰りました」と、撮影が終わった後も泣き止むことができなかったことを明かした。

 『ミッドサマー』に出演するまであまり演技の経験がなく、カメラの前で泣くのに抵抗があったという彼女はこの投稿に、「本当に、この女性たちのおかげで、このシーンが実現しました。ゾッとするような恐ろしさだった。見るのと同じくらい怖かったし、読むのと同じくらい怖かったし、やるしかないと思った。私は彼女たちをとても愛しています。私はあまり泣かないタイプなので、彼女たちと一緒に乗り越えたことは、本当の意味で安全で、愛と尊敬に満ちたものでした。彼女たちがいたからこそ実現したのです」と書いている。

 そして彼女は、「見ていて傷つけられたり、ヒヤヒヤしたり、画面から目をそらしたくなるように感じるシーンは、少なくとも10秒間は、最も人間らしい気持ちになれるように作られています。しかし、私たちにとっては数時間でした。美しく、厳しく、誇り高い時間」と締めくくった。(フロントロウ編集部)

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