氷マッサージとは?
美肌の専門家によると、氷マッサージとは、あらかじめ冷凍庫に入れた氷やアイスローラーなどの美容器具を使って顔をマッサージするという美容法のこと。氷だけという手軽さとコスパの良さから、いま動画アプリのTikTokなどを中心に若者の間で人気を博している。
では、一体どんな美肌効果があるのだろうか。アデゴケ・ウェルネス・クリニックの設立者で美容皮膚科医のマリアム・アデゴケ医師によると、氷マッサージの最大のメリットは、肌の赤みやむくみを改善できるところ。

アデゴケ医師は「アイシングは、炎症に対する体の自然な反応(発赤、腫れ、痛み、熱感)を減らすときによく用いられている手法。そして氷マッサージにも、同様にニキビなどの赤みや炎症を抑えることができる」と米Refinery29でコメント。
また、アデゴケ医師は「顔全体を氷でやさしくマッサージすることで、リンパ液の排出を促し、むくみの原因となる余分な水分を流すこともできる」とも発言。ほかにも「肌のアイシングには、過剰な皮脂の産生を減少させ、他のスキンケア製品の吸収を助けるとも考えられている」と、アデゴケ医師は説明する。
氷マッサージの効果は一時的なもの?
一方で、これらの効果は“一時的なもの”であるという。アデゴケ医師は「寒さによって一時的に血管が収縮し、発赤、痛み、腫れが軽減し、ニキビの見た目が少しだけ改善される」とコメント。
また、ウェルネスブランドNew Nordicの製造技術開発者のナイダル・アビルトガード氏は「冷水で洗顔した時と同じように、一時的ではあるが、肌のアイシングは毛穴の拡大を最小限に抑えられる」とも明かした。

つまり、氷マッサージにはさまざまな美肌効果があるけれど、どれも一時的であるのが特徴。それをふまえたうえで、朝のメイク前にむくみを抑えたい、毛穴を引き締めたいなどといった場面では、大いに役立つと専門家たちは言う。
氷マッサージのデメリットは?
氷マッサージの唯一のデメリットは、肌の冷やしすぎによる「発赤」。エステティシャンで美容アプリ「Skinned App」の創業者であるデシ・バレンタイン氏は「唯一の注意点は、アイスローラーを同じ場所に長時間放置しないこと。肌は少し冷えても問題ないけれど、冷やしすぎると一時的に赤くなることがある」とコメント。

続けて、バレンタイン氏は「大切なのは、顔全体を優しくマッサージすること。それぞれの部位は数分やるだけで十分。私の経験則としては、10分以上アイシングはしないことね」と、氷マッサージのやりすぎには気をつけるようアドバイスした。
ほかにも、氷を肌に強く押し付けたり、肌を引っ張るように氷をすべらせると、シワなどの思わぬ肌トラブルを引き起こす可能性もあるため、氷マッサージを行なう際は、とにかくやさしく丁寧にマッサージするのが鉄則。むくみや赤みが気になる人は試してみては。(フロントロウ編集部)