世界保健デーとは World Health Day
人々の健康(※)のために世界各国で協力することを目的としてWHO(世界保健機関/World Health Organization)が設立された4月7日に祝われる世界保健デーは、地球に暮らす人々が注目すべき健康に関する話題にスポットライトを当てるために制定された国際デー。スポットライトを当てるために、毎年異なるテーマが設けられている。
※ここで言う「健康」の定義は、病気の有無ではない。WHOが掲げる「健康」とは、肉体的、精神的、社会的に満たされた状態にあること。すべての人が差別なく最高水準の健康に恵まれることは基本的人権だとされている。
今年のテーマは?
2021年 健康格差 (Health Inequality)
新型コロナウイルスのワクチン接種が世界的に進むなか、2021年の世界保健デーのテーマは『健康格差』に。40年前のHIVや、12年前のH1N1など、過去に世界的なパンデミックが起きた時は、開発された治療薬を手にできる順番に社会的・経済的格差が影響した。WHOはそんな歴史から学び、同じ過ちを回避して欲しいと各国に訴えている。
「40年前、新型のウイルスが出現し、パンデミックが起こりました。命を救う薬が開発されましたが、世界の貧困層がその薬を手に入れるまでには10年以上の時間がかかりました。12年前、新しいウイルスが出現し、パンデミックが起こりました。命を救うワクチンが開発されましたが、世界の貧困層が利用できるようになるまでには、パンデミックは終わっていました。1年前、新しいウイルスが出現し、パンデミックの火種となりました。命を救うワクチンが開発されました。次に何が起こるかは、私たちにかかっています。私たちには、歴史を塗り替え、別の物語を書き、HIVやH1N1パンデミックの過ちを回避するチャンスがあります」
―テドロス事務局長、第148回執行理事会の開会挨拶より
2020年 看護師と助産師への感謝を (Support Nurses and Midwives)
新型コロナウイルスの世界的パンデミックの中、身体的・精神的なリスクを危険にさらして前線で活躍した医療従事者たちにスポットライトを当てる年に。世界中に存在する2億人の医療従事者のうち女性が全体の70%にのぼるものの、グローバルヘルスに貢献する女性のうち半分は無給で働いているといった問題提起もされている。
世界保健デーの関連リンク
(フロントロウ編集部)