「海洋プラスチックごみ」による海洋環境への影響が世界的に問題視されている昨今。プラスチックごみを削減する身近な取り組みとして、海外では容器を捨てずに中身だけを入れ替えられる「レフィル交換」可能なコスメが人気を集めている。(フロントロウ編集部)

コスメ容器のプラスチック問題

 近年、世界的に「SDGs(持続可能な開発目標)」への対応や具体的な取り組みが進むなか、とくに大きな問題として各国で取り上げられているのは「海洋プラスチック」によるごみ問題。

 現在、世界の海にはすでに合計1億5,000万トンものプラスチックごみが存在しているとされ、「年間約800万トン」に及ぶ量が新たに流入していると推定。海洋プラスチックが海洋環境に与える影響は甚大なものであり、この問題を解決するために、各国ではプラスチックの削減や規制などの対策を行なわれている。

 そんな海洋プラスチックを削減する一環として、いま海外では本体容器を捨てずに中身だけを入れ替えられる「レフィル交換(詰め替え)」可能なコスメが人気上昇中。

画像: コスメ容器のプラスチック問題

 本体容器の廃棄プラスチック量を減らし、限りある資源を有効活用できると、ここ数年でコスメのレフィル化が急ピッチで進められている。今回はそのなかでも海外の美容好きたちから絶大な人気を誇るレフィル交換可能なコスメをご紹介。

Kjaer Weis(ケアーウィス)

 最高品質の天然原料にこだわったアメリカ発のオーガニックコスメブランドKjaer Weis(ケアーウィス)。

 北欧出身デザイナーが手がけるスタイリッシュなパッケージに加え、ファンデーションからチーク、マスカラ、リップスティックに至るまで、ほぼ全てのアイテムにレフィル商品を用意。本体容器もリサイクル可能な素材のみを使用しており、肌にも環境にも優しい設計になっている。

FENTY SKIN(フェンティ スキン)

 シンガーのリアーナが手がけるスキンケアブランドFENTY SKIN(フェンティ スキン)「ハイドラバイザー インビジブル モイスチャライザー SPF 30」。どんな肌色にも合うように設計されたピンク色の日焼け止め乳液で、ヒアルロン酸やナイアシンアミドなどの美容成分を配合。

 ユニークで可愛いラベンダーカラーの容器は、中身(レフィル)だけを交換することができ、環境に配慮した作りとなっている。

 

Tata Harper(タタ ハーパー)

 自社農園で有機栽培された天然原料のみを使用するナチュラルビューティーブランドTata Harper(タタ ハーパー)の「ウォーターロック モイスチャライザー」 。軽やかなつけ心地が魅力の日中用のデイクリームで、オレンジの花由来のペプチドやヒアルロン酸を配合し、しっとりツヤのある肌に。

 高級感漂うグリーンとゴールドの本体容器にはリサイクル可能な「びん容器」を採用し、中身はレフィル化することで詰め替え可能に。これにより廃棄プラスチックの量を大きく削減している。

Hourglass(アワー グラス)

 植物性の天然成分のみを使ったヴィーガンコスメブランドHourglass(アワー グラス)が発売する口紅「コンフェッション ウルトラスリム ハイインテンシティ レフィラブル リップスティック」は、まるでアクセサリーのような、洗練されたゴールドのスリムな見た目が印象的なリップスティック。

 濃密な発色と上品なツヤ感はもちろんのこと、なんと本体容器も詰め替え可能で、全30色のリップカラー(レフィル)から好きな色を選ぶことができる。

 日本の美容業界でも脱プラスチック製品やレフィル製品の開発が進むなど、社会全体の関心が高まっている。コスメという身近なアイテムからプラスチックごみの削減に取り組んでみては。(フロントロウ編集部)

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