今年は一転して、華やかなドレスがトレンド入り
先日開催された第93回アカデミー賞授賞式は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、例年よりも2カ月以上遅い開催となったものの、今回のメイン会場であるロサンゼルス・ダウンタウンにあるユニオン駅の特設会場には、多くのセレブたちが集結。
近年では、新型コロナウイルス感染拡大の影響や、人権問題、環境問題など世界が抱える社会問題に意義を唱えるセレブが多く、アカデミー賞のレッドカーペット上もメッセージを掲げるセレブが増えている。
そんな深刻なムードが続くなか、ファッション業界では今年こそは明るく前向きな流れにしようと、明るく華やかなカラーやデザインが流行になると予想されていたが、今年のアカデミー賞のセレブたちが纏ったドレスは、その流行予想を証明するカタチになった。
俳優のキャリー・マリガン
今年のアカデミー賞でベストドレッサーとの呼び声が高いのは、映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』で、主演女優賞にノミネートされた俳優のキャリー・マリガン。Valentino(ヴァレンティノ)の目を見張るような光り輝くゴールドのドレスで登場して視線をさらった。
圧倒されるほどゴージャスな、ヴァレンティノのオートクチュールのドレスは、コンパクトなトップとボリューミーなボトムのバランスがモードでモダンな印象。また、今年はブラトップのようなバンドゥタイプのデザインが流行すると言われている。
俳優兼シンガーのアンドラ・レイ
映画『ユナイテッド・ステーツ vs ビリー・ホリデイ』で主演女優賞にノミネートされた話題の俳優アンドラ・レイは、ビリー・ホリデイに敬意を示したと話すゴールドのカットアウトドレスを堂々と着用。
鍛え抜かれたヘルシーなボディを強調する大胆なカットアウトのデザインと、深いスリットのドレスは、セレブ御用達ドレスブランドとして知られるVera Wang(ヴェラ・ウォン)のもの。
俳優のレスリー・オドム・ジュニア
映画『あの夜、マイアミで』 で、最優秀助演男優賞と歌曲賞のダブルオスカーノミネート者である俳優のレスリー・オドム・ジュニアは、全身ゴールドのBrioni(ブリオーニ)のスーツ姿で登場。
ブラック・オン・ブラックのタキシードがノーマルだった過去のアカデミー賞のレッドカーペット姿を変化させようと、近年では男性セレブたちも個性が光る自由な衣装で来場し、ニューノーマルなスタイルを提示している。
俳優のゼンデイヤ
ダークなカラーのドレストレンドが続いたアカデミー賞のレッドカーペットに、久しぶりに煌々としたネオンカラーのドレスがカムバック! 俳優のゼンデイヤはValentino(ヴァレンティノ)のネオンイエローのカットアウトドレスを優雅になびかせて注目を浴びた。
俳優のアマンダ・サイフリット
映画『Mank/マンク』で助演女優賞にノミネートされた俳優のアマンダ・サイフリットは、シフォンが細かなギャザーになったArmani Privé(アルマーニ プリヴェ)のドラマティックなドレスを着用。
深いVネックのプランジングラインのドレスは、メリハリボディに見えるため、セレブたちに人気のデザイン。ゴージャスなネオンレッドのドレスと、深みのあるバーガンディーレッドのリップで、優雅でヴィンテージ感を漂わせた雰囲気を作って。
俳優のコールマン・ドミンゴ
映画『マ・レイニーのブラックボトム』の俳優コールマン・ドミンゴは、Atelier Versace (アトリエ ヴェルサーチェ)のネオンピンクのスーツを着用して話題に。4,500個ものスワロフスキークリスタル・スパンコールが流れるように刺しゅうされたスーツは、なんと150時間もの制作時間をかけて、この日のために仕上げられたという。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、苦境が続く中で開催された今年のアカデミー賞。レッドカーペットでは豪華爛漫なドレスと衣装が目立ち、来場者たちはポジティブなメッセージと共に、エネルギッシュなファッションでエールを送る年となった。(フロントロウ編集部)