好き嫌いに関係なく見るべき映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』
93年目にして、初めて女性監督が複数人ノミネートされたことで話題を集めた第93回アカデミー賞監督賞。そのうちの1人であるエメラルド・フェネル監督の『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、フェミニズム×復讐スリラーなのに、ポップ!
物語の主人公は、医大を中退して、カフェの店員として働くキャシー。そんな彼女は、夜な夜なクラブで泥酔したフリをし、酔った女性をレイプしようとする男たちに復讐していた。そんな日々のなかで、学生時代の同級生であるライアンと再会し、優しい彼との日々の中で彼女の心にも変化が生まれる。しかしある出来事により、ふたたび悪夢がキャシーを襲う…。
本作では、女性が男性から日常的に受けている性別に基づく嫌がらせからレイプまでを克明に描いただけでなく、結果的に性暴力を助長することになる“わきまえる女”などの存在までを映した。
キャシーを演じた主演のキャリー・マリガンは、「私たちが長い間疑問を持たずに経験してきたことを、直視してみようよ」と話し、配給元であるフォーカス・フィーチャーズの責任者は、「観客の皆さんには、好きか嫌いかにかかわらず、必ず見に来ていただきたい」とコメントしている本作。
23日間で撮影されたインディペンデント系作品でありながら、アカデミー賞の5部門にノミネートされ、脚本賞を受賞した『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、7月16日に全国公開予定。(フロントロウ編集部)