マリリン・マンソンに逮捕状 女性カメラマンに対する暴行容疑で
米ニューハンプシャー州ギルフォード警察がミュージシャンのマリリン・マンソン、本名ブライアン・ワーナーに対して、2件の単純暴行罪で逮捕状を請求したことを発表した。
被害者は2019年8月に同州のバンク・オブ・ニューハンプシャー・パビリオンでマリリンが公演を行なった際にカメラマンを務めた女性。
暴行の内容は、ステージ付近の指定されたエリアでパフォーマンスを撮影していたところ、マリリンから唾を吐きかけられたり、“スノット・ロケット”と呼ばれる鼻糞(鼻水)を飛ばされるという迷惑行為にあったというもの。この女性カメラマンは現地企業が雇った人物で公式にライブの模様を撮影していた。
女性が受けた行為について、2名のコンサート来場者と警備員が米Peopleに証言をしている。
「マリリンはあちこちに唾を吐いていました。女性カメラマンが構えていたカメラに唾がかかると、彼女は少し苛立った様子ですぐに拭き取っていました。これに気づいたマリリンは、彼女のカメラに向かってわざと唾を吐き続けたんです」「彼女にとっての最後の一撃は、マリリンがフロアに降りてきて、彼女の60~90センチくらいの距離からスノット・ロケットを浴びせたことだったと思います。マリリンはカメラめがけてではなく、彼女を標的にしていました。彼女は憤慨し、嫌悪感を感じた様子でその場を去りました。マリリンはその様子を見てただ笑っていました」(来場者)。
「マリリンがあの行為におよんだ時、女性カメラマンは怒り心頭といった様子でした。彼は数回彼女に向かって唾を吐いたあと、今度は至近距離まで接近して彼女に鼻糞を吹っかけたんです。彼女はまるでカメラを地面に放り出すようにしていましたよ」(警備員)。
マリリン側は「大げさ」と女性カメラマンの主張を突っぱねる
被害者の女性カメラマンはマリリンに対して、カメラ機材への損害賠償として3万5千ドル(約380万円)を請求しているが、マリリン側はこれに応じていない。
ギルフォード警察によると、マリリンや彼のエージェント、弁護士は逮捕状が請求されたことに関して、しばらく前から知っているものの、ニューハンプシャーに出向いて係争中の訴えに関する質問に答えることを拒否しているという。もしも有罪と判断された場合、マリリンは最大で1年の懲役、さらに2千ドル(約21万7千円)の罰金となる。
マリリンを担当するハワード・キング弁護士は、Peopleへの声明で「マリリン・マンソンのコンサートに行ったことがある人ならば、みんな彼がステージ上で挑発的なパフォーマンスをするのが好きだというのは知っていると思います。とくにカメラの前では。この暴行罪に関する主張は、会場カメラマンから腕にほんの少量の唾が接触したことに対して3万5千ドルもの支払いを請求された後に追及されたものです。私たちは、相手方が被ったとされる被害の証拠の提出を求めましたが、それに対して回答はあありませんでした」「馬鹿げた主張ではありますが、私たちは、これまでしてきたように当局に協力します」とコメントし、女性カメラマン側がマリリンがステージパフォーマンスの一環として行った行為に対して大げさな主張をしていると突っぱねている。
マリリンは2021年2月から現在までに、元恋人で俳優のエヴァン・レイチェル・ウッドやドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演した俳優のエスメ・ビアンコ、元恋人のアシュリー・モーガンほか15名以上の女性たちから性的暴行やセクハラ、暴行の告発を受けている。
エスメは性的暴行および性的人身売買でマリリンを相手取って裁判所に正式に訴えを起こしているほか、すでに警察が動き出していることが伝えられており、さらに最近では、元アシスタントの女性も性的暴行や暴行でマリリンを訴えている。(フロントロウ編集部)