バイセクシャルであることをカミングアウトしているダヴ・キャメロン
ディズニー・チャンネルのテレビ映画『ディセンダント』シリーズなどで知られる俳優でシンガーのダヴ・キャメロンは、2017年に女性共演者とのデートが報じられ、SNSでキス写真を公開した際、ファンからの「もしバイセクシャルなら、このツイートを“いいね”して」というリクエストに“いいね”してバイセクシャルであることを認めて以来、たびたび自分のセクシャリティについて触れてきた。
そんなダヴは2020年8月に行なったインスタグラムでのライブ配信で、自身のセクシャリティについて再び語り、自分について「バイセクシャルとして」と説明して、バイセクシャルであることを改めて公表した。
— Dove Cameron (@DoveCameron) August 9, 2020
カミングアウトに不安を抱えていたとダヴ
ダヴ本人は、2020年8月に行なったインスタグラムでのライブ配信が正式なカミングアウトと考えているそうで、今回、米Gay Timesとのインタビューのなかでカミングアウトするに至った経緯を説明。ダヴはそのなかで、「本当の自分が分からなくなったことはなかった」と、自分のセクシャリティについてはずっとハッキリしていたと前置きした上で、「受け入れてもらえないんじゃないかって感じていたし、誰も私を信じてくれないんじゃないかっていう変な思い込みがあったの」と、カミングアウトしたところで、周囲に受け入れてもらえないかもしれないという不安を抱えていたことを告白した。
「助けになればと思って。それが私がカミングアウトした理由だよ」と、カミングアウトした理由を明かしたダヴは、そう思えるようになるまでの経緯について次のように振り返っている。
「昔は、絶対に私が話すことができない話題だと思っていた。業界も変化して、プラットフォームを持つ人たちを突き放すのではなく、その人たちが人間らしくいられる空間を与えてくれるようになったと感じてる。私はカミングアウトすることに不安を抱えていたんだけど、ある日、告白することにしたの。既にカミングアウトした人のように振る舞っていたなかで、カミングアウトしていなかったということに気がついたからね。自分らしくいられている時に、周囲も自分のことをそう思ってると思い込んじゃうんだけど、気づいたの。『ダメ、カミングアウトしなきゃ。そうじゃないと、みんなに知ってもらえないから』って」。
「We Belong」のリリックビデオもきっかけの1つ
「私は自分のセクシャリティについて長年ヒントを出してはいたんだけど、世の中に公表するのは怖かったの」と米Gay Timesに語ったダヴだけれど、そんななかで、2020年7月に公開したシングル「We Belong」のリリックビデオも、改めてバイセクシャルであることをカミングアウトするきっかけになったそう。
「去年、『We Belong』のリリックビデオを制作したんだけど、恋に落ちる人たちを文字でなぞっていくという作りになっていて。最初はすべて、男性と女性が愛し合っているという組み合わせになっていたんだけど、それって変だなって私は思ったの」とダヴは米Gay Timesに語っている。「私はあらゆる指向をミックスしてくれってお願いしなきゃいけないなんて、おかしな状況だった。ビデオについてヒントを教えてって言われるようになったから、色々な絵文字同士を組み合わせたカップルが愛し合っているというものを使うことにしたの」。
「曲がリリースされると、この曲はLGBTQ +のアンセムなんじゃないかって推測されるようになって、クィアベイティングしていると思われる状況に立ってしまった」と、正式にはバイセクシャルであることをカミングアウトしていない自分が、あらゆる性的指向の人々が登場するリリックビデオを制作したことで、LGBTQ +の当事者ではない人がマーケティングのためだけにLGBTQ +を利用する、クィアベイティングのように思われてしまうのではないかと思うようになったとダヴ。
「それで、インスタグラムでライブ配信をして、こう伝えたの。『聞いて。みんなに説明しなくてはいけないことがあるの。もしかしたら話していなかったかもしれないのだけど、私はものすごくクィア。これは、音楽を通じて私が表現したかったもの。これが本当の私なの』って」と続けて語り、改めてバイセクシャルであることをファンに伝えた経緯を振り返った。(フロントロウ編集部)