ディズニー実写映画『クルエラ』に主演したエマ・ストーンが、クルエラの“不気味な高笑い”をマスターするのに苦労したことを告白。ほか、本作にまつわるエピソード&トリビアをご紹介!(フロントロウ編集部)

『101匹わんちゃん』のヴィランのオリジンを明かす映画『クルエラ』

 ディズニーの名作アニメーション映画『101匹わんちゃん』に登場するヴィラン、クルエラ・ド・ヴィルの若き日を描いた実写映画『クルエラ』。

 1970年代のロンドンを舞台に、ファッションデザイナーとして成功することを夢みるエステラが、持ち前のセンスや賢さ、自身の身に降りかかる不幸をバネに、“もう1人の自分”であるクルエラとして頭角を現していく様子を描いている。

 エステラ/クルエラを演じたのは、映画『ラ・ラ・ランド』で第89回アカデミー賞主演女優賞を受賞したエマ・ストーン

 今回は、そんな本作にまつわるエピソード&トリビアをご紹介!

映画『クルエラ』エピソード&トリビア

「不気味な高笑い」はお風呂場でこっそり練習

 「Evil laugh(邪悪な笑い)」と呼ばれるヴィラン特有の不気味な高笑いをマスターするのに苦労したというエマ・ストーン。彼女は米Glamourのインタビューで「高笑いの練習はなかなかおかしかったよ。シャワーでいっぱい練習した。だって、誰かに見られたら恥ずかしいから」と、入浴中にバスルームで高笑いの練習を重ねたことを明かした。

 「動作は誰かと一緒に練習して、アクセントは発音を指導してくれたコーチのニール・スウェインと一緒に練習すればよかった。でも、高笑いを誰かの前でやるのは恥ずかしすぎた…。だって、もし間違っていたら『え、それがクルエラの高笑い?』ってツッコまれそうだから」。

クルエラのあの“トレードマーク”が排除されている

 クルエラのトレードマークと言ったらやはりタバコ。彼女はディズニーアニメ版ではチェーンスモーカーだったが、実写映画『クルエラ』では喫煙シーンがない。その理由は、ディズニーが定めた「掟」にあった。

画像: 映画『101』のプレミアにクルエラの格好で登場したグレン・クローズは、アクセサリーとして煙管を持っていた。

映画『101』のプレミアにクルエラの格好で登場したグレン・クローズは、アクセサリーとして煙管を持っていた。

 現在ディズニーでは、視聴者に悪影響をおよぼしかねない喫煙シーンはNGとされている。厳密にいうと、2007年以降、映画に喫煙シーンを取り入れることを禁止しており、2015年には、ディズニー傘下であるマーベルやピクサー、ルーカス・フィルムの作品でも同様の制限が実施されるようになった。

 これにならい、エマ・ストーン演じるエステラ/クルエラが『クルエラ』の劇中でタバコを吸うことはない。

 クルエラのトレードマークの1つにもなっていたタバコが吸えないことはエマにとって大きな課題だったそうで、「ディズニー映画の劇中でタバコを吸うのは許されない。2021年の作品ではNGなの。でもシガレットホルダー(煙管)を持てないのは、結構ツラかった。(アニメみたいに)緑色の煙を吐き出すのをすごく楽しみにしてたから」と米New York Timesで話している。

エマ・ストーンの衣装チェンジは47回!

画像: エマ・ストーンの衣装チェンジは47回!

 アイコニックなファッションが次々と登場する『クルエラ』だが、エマ・ストーン演じるエステラ/クルエラにはなんと47種類もの衣装が用意されていたという。

 本作の衣装デザインを担当したジェニー・ビーヴァンは、映画『マッドマックス 怒りのデス・ロード』や『眺めのいい部屋』でアカデミー賞衣装デザイン賞を受賞したロンドン出身の衣装デザイナー。

 彼女は米Instyleのインタビューで「この映画は自分が今までにやった中で最も大きな仕事」だと語り、クルエラのドレスには5,070枚の花びらと393メートルのオーガンジー生地が使われており、エマ・トンプソンが演じたバロネスには33着の衣装が用意され、映画に登場する犬には宝石店から取り寄せた特注の首輪が、ウィッグには200缶の白いスプレーが使われたことを明かした。

 また、エマは初めて自分の衣装を見たとき、感動のあまり何枚も写真を撮ってしまったようで、「とてもナルシストな日だったから、クルエラにはぴったりだった」とコメントしている。

バロネス役エマ・トンプソン、撮影は「拷問」だった

画像: バロネス役エマ・トンプソン、撮影は「拷問」だった

 エステラに影響を与えるカリスマデザイナーのバロネスを演じたエマ・トンプソンは米メディア向けのバーチャル記者会見で、劇中で着用していた衣装の壮絶なエピソードを共有。

 なんと彼女の衣装は優雅で美しい見た目とは裏腹に、着心地は最悪レベルだったそう。エマ・トンプソンによると、着用の際にはまるで船のロープを引っ張るかの如くコルセットを締め上げるスタッフがいたほどで、本番中に食事はおろか座ることもできなかったうえ、トイレに行くのも一苦労だったという。

 彼女は英Lorraineのインタビューで、撮影は「拷問」のようだったとも話している

アメリカ出身のエマ・ストーンはイギリス英語のアクセント習得に苦労

画像: アメリカ出身のエマ・ストーンはイギリス英語のアクセント習得に苦労

 アメリカ出身のエマ・ストーンが『クルエラ』の撮影で一番苦労したと明かしたのが、イギリス英語のアクセント。一言で「英語」とは言っても、アメリカ英語とイギリス英語では、アクセントはもちろん、同じものをさす場合でも、別の単語を使うことがあるほどに違っている。

 彼女は米メディア向けのバーチャル記者会見で「アクセントはちょっと慣れるまでに時間がかかった」と回答した。

クルエラ用のウィッグはたったの2個!

 白と黒のツートーンヘアが印象的なクルエラだが、実際に使われたウィッグはほとんど2つしかなかったという。

 本作でメイクアップとヘアデザイナーを担当したナディア・ステイシーは米Vanity Fairのインタビューで、「ほとんどの場合、同じ2つのウィッグにパーツを追加したり、フリンジを付けたり、長さを変えたり」しただけだとコメント。

顔面に描かれた「The Future」の文字は、あの有名バンドのアルバムジャケットがモチーフ

 1970年代のロンドンを舞台に、さまざまなファッションやメイクが登場する『クルエラ』の中でも印象深いのが、顔面に大きく「The Future(未来)」とステンシルされたメイク。「未来」という言葉は、劇中に登場する新聞に掲載された“クルエラがファッションの未来である”という一文からとられている。

画像: 顔面に描かれた「The Future」の文字は、あの有名バンドのアルバムジャケットがモチーフ

 ナディアは、その文字を描くにあたり、イギリスのロックバンド、セックス・ピストルズが1977年に発表したアルバム『勝手にしやがれ!!』のジャケットを参考にしたと米Indie Wireのインタビューで語った。

 「彼女(エマ・ストーン)の顔にあの(CDジャケットの)フォントで書いてみたらどうだろう?でも、彼ら(制作陣)がそれを受け入れるかどうかはわからない。でも、監督のクレイグ・ガレスピーもその気になってくれたし、エマ(・ストーン)も気に入ってくれた。私が彼女の顔に何を吹きかけても、彼女は受け入れてくれた」。

『クルエラ』は『ジョーカー』に似ている?

画像: 『クルエラ』は『ジョーカー』に似ている?

 映画『クルエラ』は、ヴィランのオリジンの物語ということや、そのダークな雰囲気から、2019年に公開され、主演のホアキン・フェニックスがアカデミー賞で主演男優賞を受賞した映画『ジョーカー』と似ていると何度となくウワサされてきた。

 エマ・ストーンは英Total Filmのインタビューで「『ジョーカー』とはさまざまな点でとても違う(笑)。ホアキン・フェニックスと自分を比べたことはみじんもない」とコメント

 加えて「もっと彼に似ていたらいいのに」とジョークを飛ばした。

『101』でクルエラ役のグレン・クローズ、再演に意欲

画像: 『101』でクルエラ役のグレン・クローズ、再演に意欲

 クルエラといえば、1996年に公開された『101匹わんちゃん』の実写映画『101』と2000年に公開された『102』も人気。

 同作でクルエラを演じたグレン・クローズは米Varietyのインタビューで、再びクルエラを演じたいと明かし、「私のクルエラで、もう一つのクルエラを作るための素晴らしいストーリーがある」とコメント。そして、「クルエラはニューヨークに来て、下水道に消えていくの」と、続編のストーリー案を挙げた。

続編が制作決定!

 2021年5月27日に公開された『クルエラ』は、その後早くも続編の制作が決定した。米Deadlineなどによると、1作目に引き続いてエマ・ストーンが続投。また、エマ・トンプソンらも参加するとみられている。

 続編のあらすじや公開日など、詳細は明らかになっていないものの、『クルエラ』が『101匹わんちゃん』の前日譚であることから、次作は『101匹わんちゃん』の実写版ということになるのではという意見もあがっている。(フロントロウ編集部)

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