世の中に様々な影響と変化を与える6人の若きアクティビストをご紹介!(フロントロウ編集部)

グレタ・トゥーンベリ

 すでにご存じの方も多いであろうグレタ・トゥーンベリ(18)は、北欧の国スウェーデンで、通常の平均気温より15℃以上も高い32.5℃を記録した2018年の夏に、たった1人で環境保護対策を政府に訴えるストライキを開始。1人で始めたこの活動は、これからの未来を生きる世界中の若者たちの間で拡散・支持され、2019年3月には世界中で100万人以上が、9月には400万人以上もの人々が参加するストライキに発展した。グレタの訴えを支持する声は多く、環境アクティビストとして、世界経済フォーラムや国連の気候行動サミット、気候変動枠組条約締約国会議など、世界各国の要人が集まる場に招待を受けている。

 「大人たちはいつもこう言います、『若い子たちに希望を与えないとね』と。でも私はあなたたちの希望は欲しくありません。あなたたちに希望を持ってほしくもありません。大人たちにはパニックになってほしいのです。私たち若い世代が毎日感じている不安や恐怖を、大人たちにも感じてほしいのです。そして、行動してほしいのです。大人たちには、事件が起こっているように、私たちの家が燃えているかのように行動してほしいのです。なぜなら、事実そうなのですから」

マリ・コープニー

 「リトル・ミス・フリント(Little Miss Flint)」の愛称で親しまれるマリ・コープニー(13)は、8歳の時、故郷のミシガン州フリントの水不足について手紙を書いたことがきっかけで、当時、アメリカの大統領だったバラク・オバマ氏と面会を果たした。その結果、約7ヵ月後に水道設備の修理費用として約110億円の助成金が交付が決まった。マリは現在も地元で環境保護活動を続けており、将来、2044年のアメリカ大統領選挙に出馬することを目標に掲げている。

 「水の危機に直面している人々がアメリカ全土にいますが、彼らはそれに気づいていないかもしれません。アメリカの水危機は、全国の新聞の一面に掲載されるべきだと思います。私は政府やメディアを完全には信用しません。彼らの言うことに違和感があれば、私はつねにそれを疑います。水道水も二度と信用しません。フリントで学んだことは、科学に耳を傾け、信じること、そして最も当たり前だと思っていることでもつねに疑問を持つことです」

ヨラ・ンゴグワナ

 南アフリカのケープタウン出身のヨラ・ンゴグワナ(13)の活動は、11歳の時、若者に環境保護を教えるプロジェクト「Earthchild Project」に参加したことから始まった。現在、彼女は自身が運営する「Green Environment」というプロジェクトを通じて、子どもたちが自然を愛し、自分たちで食べ物を作ることを奨励している。友達と遊んだり、学校で勉強したりする時間はほとんどなく、つねにネットいじめの脅威にさらされているが、ヨラは何があっても環境保護への意識を広め続けることを誓っている。

 「私がまだ若いからといって、私の世界観が通用しないわけではありません。地球温暖化の影響は日々高まっていますが、政府や市民が行動を起こさないことは、破壊をさらに悪化させることになります。ちゃんと生活することができる未来を手に入れるために、私は行進して、歌って、声を上げています」

ロコ・ダ・シルヴァ

 ヨラと同じく南アフリカのケープタウン出身のロコ・ダ・シルヴァ(12)は、9歳の時、地元の若者の意識を高め、毎月行なっている海岸や地域の清掃活動に参加してもらうために「The Future Kids Club」を立ち上げた。約14ヵ月間(※2018年から2019年にかけて)で、クラブのメンバーは地元の400mのビーチから950kg以上のゴミを回収したそうで、現在は企業の協力もあり、より大きな変化をもたらすプロジェクトにも着手している。

 「私から南アフリカの人々へのメッセージは、使い捨てのプラスチック製品を使わないこと。そして、ビーチでの清掃活動に参加してください。親は怠け者をやめなければなりません。Netflixのシリーズを見るのはやめましょう。子供たちを清掃活動に連れて行ったり、自分たちが住んでいる地域を見せてまわったりして、地球がどのような影響を受けているのか見せてあげてください」

シエ・バスティダ

 グレタに影響を受けたというシエ・バスティダ(19)は、故郷のメキシコで異常気象だけでなく、石油産業に依存するシステム全体から発生する汚染という危機的状況を目の当たりにしたことで、環境保護活動に興味を持つように。現在はニューヨークを拠点に活動しており、グレタも参加する国際的な草の根活動、「未来のための金曜日(Fridays for Future Youth Climate Strikes)」のリーダーのひとりとして多くの仲間を集めるなど、存在感を増している。

 「 雨が降らないので、湖が干上がっていました。私たちは地球のサイクルに合わせて生活していますが、雨季になっても雨が降らないというのは、とてもおかしいことです。雨が降らないと当然土地は干上がりますが、私たちはそれに依存しているのです」

オータム・ペルティエ

 世界的に有名な水の保護活動家で、先住民族のコミュニティを守るための活動も行なっているオータム・ペルティエ(16)は、12歳の時、カナダのジャスティン・トルドー首相の目の前で、クリーンウォーター政策を批判するという勇気ある行動で注目を集めた。2019年にはカナダの先住民保護区における汚染水の問題について国連で講演を行なっており、国に関係なく、世界中の人々がきれいな水を飲む権利のために戦い続けている。

 「有害廃棄物を五大湖に投棄するようなことをしようとしている産業があります。このような業界を変えることはできません。しかし、産業界と対話し、懸念を表明することはできます。きれいな水を飲むことは、基本的な人権のひとつです。(きれいな水を飲むことに)私たちの肌の色は関係ありません。お金持ちであっても、貧乏人であっても、きれいな水を飲む権利があります」

(フロントロウ編集部)

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