2019年に暴行容疑でスウェーデンで拘束されたラッパーのエイサップ・ロッキーが、当時ドナルド・トランプ前米大統領から手を差し伸べられたことについて振り返った。(フロントロウ編集部)

2019年にスウェーデンで勾留されたエイサップ・ロッキー

 2019年7月にライブを行なうために訪れていたスウェーデンで、執拗につきまとってきた男性に対して暴行を加えたとして取り巻きの男2人と共に逮捕されたラッパーのエイサップ・ロッキー。その後起訴され、エイサップらは拘束されることとなったのだけれど、この事件については、先にからんできたのは相手の男の方であることや、劣悪な環境で身柄を拘束されているという証言が出ていたことから、アメリカ国内では、スウェーデン警察は早急にエイサップらの身柄を解放すべきだと署名運動が勃発することに。

画像: 2019年にスウェーデンで勾留されたエイサップ・ロッキー

 ジャスティン・ビーバーやトラヴィス・スコットなどセレブたちからもエイサップの解放を求める声があがっていたなか、リアリティスターのキム・カーダシアンも立ち上がり、当時のアメリカ大統領だったドナルド・トランプ氏にエイサップの解放に向けて動いてくれるよう呼びかけ。

 トランプ大統領は一連の動きを受け、「#ロッキーを解放せよ(#FreeRocky)」のハッシュタグを添えた上で、「行動を起こせなかった(スウェーデン)ステファン・ロベーン首相に心底がっかりしている。スウェーデンは我が国のアフリカ系アメリカ人コミュニティを失望させた。エイサップ・ロッキーの動画(※)を見たが、彼はトラブルメーカーたちにつきまとわれ、嫌がらせをされていた。アメリカ人を平等に扱うべきだ!」とツイートした。

※逮捕される直前にエイサップがインスタグラムに投稿した動画。そこには、エイサップ一行をいつまでもストーキングする男性2人の姿と、そのうちの1人にセクハラ行為を受けたと訴える女性の声が収められている。

 エイサップは最終的におよそ1ヶ月にわたって拘束され、有罪判決が下された上で、エイサップらは被害者の男に対して1万2,500クローナ(約13万7千円)の賠償金を支払うよう命じられた。

エイサップ・ロッキーがドナルド・トランプ前大統領の介入を振り返る

 自身の勾留が母国の大統領まで動かす事態にまで発展したエイサップだったが、彼自身としては、トランプ前大統領が“介入する”ことに不安を感じていたという。

画像: エイサップ・ロッキーがドナルド・トランプ前大統領の介入を振り返る

 エイサップは現地時間6月13日、トライベッカ国際映画祭で自身のドキュメンタリー映画『ストックホルム・シンドローム(原題:Stockholm Syndrome)』がプレミア上映され、そのなかで自身が勾留された一件について振り返り、「トランプに台無しにされるんじゃないかって、ちょっと怖かったんだ」と語っている。

 「一方で、『こういう運命なんだな』とも思ったよ」とエイサップは続けている。「要するに、得られる最高のサポートを得たいわけで、大統領がサポートしてくれるとなったんだから、安心はしたよ。とはいえ、トランプはアーバンのコミュニティやアーバンな分野の政治で何が起きているかなんて理解していないんだろうなっていう気持ちのほうが大きかったけどね」。

 エイサップは、トランプ前大統領が自身に助けを差し伸べたのは政治的なイメージのためだったとして、「彼らに『ありがとうございます』っていうのは何ら問題ないよ。もし大統領が俺を助けてくれたのだとしたらね。だけど、『大統領が俺を解放した』というのは、アイツらが押し付けてきた物語でしかないんだ」と、実際には政府の介入のおかげで解放されたわけではないと指摘し、次のように続けた。「彼は俺を解放していないよ。強いて言うなら、彼は状況を余計ややこしくしたんだ」。(フロントロウ編集部)

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