スタバ、サイズの呼び方の謎
本格派のコーヒーやフラペチーノ、各店舗によって違う洗練されたインテリアデザインや、顧客が自分好みにドリンクをカスタマイズできることなどから、世界各国で人気を誇るスターバックス。
そんなスターバックスの1つの特徴といえば、各サイズの独特な呼び方がある。
量が少ない順に、ショート(Short)、トール(Tall)、グランデ(Grande)、ベンティ(Venti)、そしてアメリカではさらに大きいトレンタ(Trenta)がある。
ショートとトールは英語、グランデとベンティはイタリア語で、どれが少なめの量で、どれが多めかは、なんとなく察することができるが、馴染みがない呼び方であることは間違いない。ちなみに、各サイズの量は順に240ml、350ml、470ml、590ml。
なぜスターバックスは、この呼び方にすることを決めたのだろうか?
この呼び方が使われ始めたのは、スターバックスのCEOを通算20年以上にわたって務めたハワード・シュルツ氏が1986年に創業したカフェIl Giornaleでのこと。その後、シュルツ氏がスターバックスを買収したことで、サイズの呼び方も引き継がれることになった。
そんなIl Giornaleの共同パートナーであったドーン・ピノー氏が、マーク・ペンダーグラストによる書籍『Uncommon Grounds(原題)』のなかで、サイズの呼び方がどう決められたかについて明かしている。
彼女によると、その呼び方に意味は“ない”! 「数人でカンファレンスルームに座って、それを作り上げた」。
もちろん、各単語に意味はあるものの、それをサイズの呼び方にしたことに意味はないという驚きの事実。シュルツ氏はイタリア風のカフェを作る戦略を取っていたので、その影響もあったと考えられる。
スターバックスといえば、その独特なサイズの呼び方とも言えるほどアイコニックなものだけに、まさか意味がなかったとは意外な真相だった。
(フロントロウ編集部)