ブーム再燃の「ポーリーポケット」
30年以上にわたって世界中の子供たちに愛されるコンパクト型ドールハウス「ポーリーポケット」。1983年にイギリスのある父親が娘のために、お化粧用コンパクトの中に小さな部屋をこしらえ、その中に小さな人形を入れたおもちゃを作ったことがはじまりで、1989年には英ブルーバード社がこのコンセプトを商品化。1998年には世界的おもちゃメーカーのマテル社がライセンスを取得し、日本でもマテル・ジャパンから発売された。
アラフォーやアラサーの女性たちにとっては、懐かしすぎて胸が苦しくなるほどの「ポーリーポケット」は、2000年代前半には一度販売が終了したものの、誕生30周年を目前にした2018年にカムバック。90年代カルチャーが一大トレンドとなるなか、新たな世代の子供たちや、今や親世代となった大人たちの間で近年、再びブームを巻き起こしている。
「ポーリーポケット」の実写映画が制作へ
そんな「ポーリーポケット」を題材にした実写映画の制作が発表に!
主演は映画『テッド・バンディ』や『トールキン 旅のはじまり』で知られ、Netflixのドラマ『エミリー、パリへ行く』を成功させたばかりのリリー・コリンズが務め、監督・脚本はドラマ『GIRLS/ガールズ』で製作・監督・脚本・主演を担い、エミー賞で8部門にノミネート、ゴールデン・グローブ賞で2部門受賞という好成績を残したレナ・ダナムが手がける。
物語のあらすじやリリー以外のキャストについては明かされていないものの、米Deadlineによると、本作では「ある若い女性とポケットサイズの女性が友情を育む様子」が描かれるそう。リリーは、タイトルキャラクターである“ポーリー”を演じるほか、プロデューサーとして制作にも携わる。
リリーは、実写映画への出演に関して「ポーリーポケットに夢中な子供だった私にとって、これはまさに夢の実現。小さなおもちゃたちの物語を劇場の大きなスクリーンでお見せするのが楽しみです」と米Varietyにコメント。
ダナも「ポーリーポケットは、子供の頃の私に数え切れないほどの現実逃避の時間を与えてくれました。ポーリーは、小さな魔法の世界と物語を作りだす自主性を与えてくれたのです。だからこそ、この映画のために監督としてアイディアを練ることは私にとって詩的なことです」と話している。
女性の権利向上に関わる活動に参加するアクティビストとしての顔も持つダナが手がける作品だけに、フェミニズムの要素も織り込んだ物語となりそう。
「ポーリーポケット」はこれまでに3作のアニメ映画が公開されたほか、2018年からはテレビアニメシリーズも放送。欧米のNetflixでもシーズン2までが配信されているが、新たに制作される実写映画はアニメ版とはまったく違う作品になることが予想される。(フロントロウ編集部)