「私は幸せではありません」と訴えたブリトニー・スピアーズ
米現地時間6月23日、2008年から続いている父親ジェイミーによる後見人制度の終了を求める審問にリモートという形で出廷して、初めて自らの口で証言を行なったブリトニー・スピアーズ。
そこで明かされたのは、ブリトニーのキャリアから生活、金銭、生殖の自由までを制限してきた後見人制度についての壮絶な証言で、後見人制度のもとでリハビリ施設に送られた自分は「性的な人身売買」の被害者のようだったとする証言や、結婚や出産を諦めさせられていたことなどが明かされた。
なかでも、これまでずっとブリトニーを応援してきたファンにショックを与えることになった証言の1つが、「私は世の中に、『私は大丈夫で、幸せですよ』と嘘をついてきました」という証言。ブリトニーはたびたび、インスタグラムにダンス動画を投稿して、ファンに元気そうな姿を見せてきたこともあって、「私は幸せではありません」という彼女の証言に、ファンの間では動揺が広がった。
大丈夫なフリをしていたことをファンに謝罪
今回、ブリトニーはロサンゼルス郡上級裁判所で行なわれた審問に出廷してから初となるインスタグラムへの投稿で、理論物理学者のアルベルト・アインシュタインによる「もし子どもたちに賢くなってもらいたいと望むなら、子どもたちにおとぎ話を読んで聞かせなさい。子どもたちにさらに賢くなってもらいたいと望むなら、子どもたちにもっとおとぎ話を読んで聞かせなさい」という言葉をアップした上で、これまで「大丈夫なフリをしていた」ことを謝罪する長文のメッセージを綴った。
ブリトニーの投稿の全文訳は以下のとおり。
「みんなにちょっとした秘密を教えたいの。私たちは誰もが、おとぎ話に出てくるような人生を望んでいると思うし、私が投稿していたものからは、私の人生がすごく素晴らしいものであるかのように見えていると思う。それって誰もが望むものじゃないかな! 私のママが持っている最高の個性の1つでもあって、私が子どもだった頃には、どんなに最悪な日でも、私やきょうだいたちのために、ママはいつも、何もかも順調かのように振る舞ってくれていたの。私がこのことをみんなに知ってもらいたいと思ったのは、私の人生が完璧だとみんなに思ってほしくないから。だって、『ちっとも完璧じゃない』の。今週のニュースで私について何かしらのことを読んだ人であれば、完璧じゃないってことが分かったでしょ! この2年間、大丈夫なフリをしていたことを謝ります。私がそうしたのは、自分のプライドからで、自分の身に起きたことが恥ずかしかったから。でも、インスタグラムを楽しく写したいと思わない人はいないでしょ? 信じてもらえないかもしれないけど、大丈夫なフリをしていたことは、実際、救いにもなっていたの。そういう理由で、私は今日、この言葉を投稿することにしました。もし地獄のような経験をしている人がいたら、インスタグラムは私の居場所や存在をシェアできるクールな捌け口になっていると思うし、自分が経験していたことの中でも、自分の価値を感じることができたから。実際にそれができたし。そういうわけで、私はもっとおとぎ話を読むことにする!」
ブリトニーは審問で、ファンの前では幸せに振る舞っていた理由について、次のように説明していた。「(『私は大丈夫で、幸せですよ』と)十分なくらい言えば(何かが変わるかもしれない)と思っていました。私はずっと否定されてきたので。精神的に参っていました。トラウマを抱えていたのです。言い続ければ、(幸せになることが)叶うかもしれないと思っていました。ですが、今は真実を打ち明けます。私は幸せではありません。眠れないのです。(この状況は)おかしいですし、本当に腹立たしいです。鬱にもなっています。毎日涙を流しています」。(フロントロウ編集部)