『007』ジェームズ・ボンド役の候補だった俳優
2021年公開予定の映画『007』シリーズ25作目となる『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、6代目ジェームズ・ボンドであるダニエル・クレイグの最後の出演作であることから、7代目となる次のジェームズ・ボンドは誰になるのかという話題は大きくなっている。
そんなジェームズ・ボンド役は、過去に6人の俳優が演じてきたが、候補だった俳優の数はさらに多くなる。ヒュー・ジャックマンやジェラルド・バトラーなどが候補だったことは知られているが、さらに、イギリス出身のあの俳優も候補だったよう。
それは、リーアム・ニーソン。
身長190cm超えであり、1993年公開の『シンドラーのリスト』でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた実力を持つリーアムは、最近では『96時間』や『アンノウン』、『トレイン・ミッション』など、アクション映画への出演が多く、そんな彼がジェームズ・ボンド役の候補だったというのは納得。しかし候補者は他にもおり、オファーされるには至らなかったという。
「そうだね、制作陣は連絡してきた。バーバラ・ブロッコリから何度か電話をもらったはずだよ。彼女は現在、ボンド映画のメインプロデューサーになっている人物だ。あれは『シンドラーのリスト』の撮影を終えた後で、26年前(※)のことだね」
※『シンドラーのリスト』の公開は28年前。撮影はそれよりもさらに前になる。
リーアム・ニーソンがオファーを断った理由
米トーク番組『The Late Late Show』のなかでそう明かしたリーアムだったが、制作陣からオファーされていたとしても役を受けることはなかったよう。そこには、こんな逸話があった。
「でも、私の亡き愛しの妻がこう言ったんだ。私たちはサウス・カロライナで一緒に映画を撮影していたんだけれど、『ダーリン。もしジェームズ・ボンド役をオファーされて、それを演じるのであれば、あなたは私と結婚しない』ってね」
リーアムの妻で俳優の故ナターシャ・リチャードソンは、1994年にリーアムと結婚。リーアムは愛妻家として知られていたが、そんな彼が未来の妻に結婚しないと言われたら、オファーを断るのも無理はない。
ちなみに、リーアムの発言から推測するに、彼が候補だったのは1995年に公開された『007/ゴールデンアイ』からの5代目ジェームズ・ボンド。5代目といえば、歴代ジェームズ・ボンドのなかでも人気が高いピアース・ブロスナンであり、リーアムの出演はかなわなかったとはいえ、制作陣の選択は間違ってはいなかったと言える。
またこの日の放送でリーアムがナターシャのことを「私の亡き愛しの妻」と呼んだことは、2009年にスキー事故によって脳死状態となり、45歳でこの世を去った妻への深い愛を感じられる一幕となった。
(フロントロウ編集部)