復讐×ラブコメ×スリラー『プロミシング・ヤング・ウーマン』
キャリー・マリガン主演×エメラルド・フェネル監督のポップでダークな復讐劇『プロミシング・ヤング・ウーマン』が、7月16日に全国ロードショーとなる。
医学部に通う“有望な若い女性(Promising Young Woman/プロミシング・ヤング・ウーマン)”だったキャシーは、ある事件から大学を中退。カフェの店員として働いている。しかし夜になれば1人でクラブやバーへ向かい、泥酔したふりをして、自分たちをお持ち帰りしようとする男たちに復讐していく。そんな日々のなかで、大学時代の同級生であるライアンと再会したキャシーは、その心に変化が生まれるが、あることをきっかけにふたたび復讐劇の幕が開く…。
フェミニズムやレイプ、そして復讐といったシリアスなテーマを扱う本作だが、そのカラートーンはカラフル。そこにはどんな意図が込められているのだろうか?
『プロミシング・ヤング・ウーマン』、カラフルなデザインの意図
本作で衣装を担当したのは、ソフィア・コッポラ監督の『ヴァージン・スーサイズ』や『ロスト・イン・トランスレーション』、ヨルゴス・ランティモス監督の『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』といった個性派な作品で手腕をふるってきたナンシー・スタイナー。
そんな彼女が描いたスケッチがこのたび公開され、その雰囲気や背景から、各シーンの文脈に沿ったうえで、ポップな衣装がデザインされたことが分かる。
ポップな衣装の方針は、フェネル監督が意識したもの。「“女の子が好きなもの”を再利用して恐ろしいものを作りたかった」と明かす監督は、「女性はうまくいっていないときほど自分をキレイに着飾る」と分析する。
また、セットと衣装のバランスも、物語が展開されるなかで印象に残るポイント。キャシーの実家やキャシーが働くカフェ、そして彼女が家族の前で見せるファッションと、クラブへ出かける時の服装など、その色彩は目に留まる。
そのカラフルさのなかに潜む社会の黒さは、多くの人の心に突き刺さる。映画『プロミシング・ヤング・ウーマン』は、7月16日に全国ロードショー。
(フロントロウ編集部)